パンダの中国語表現と語源
パンダはその愛くるしい見た目と人懐っこい性格で、世界中に多くのファンを持っています。この記事では、パンダという動物を通して中国語を学ぶ魅力と方法を探ります。
パンダを中国語で何と呼ぶのか、その語源はどういったものなのかから始め、パンダに関連する中国語表現を紹介していきます。
中国語の学びに興味があるなら、このキュートな動物を入り口にしてみてはいかがでしょうか。
パンダは中国語で何という?
パンダを指す中国語は「熊猫(xióngmāo)」です。この言葉は直訳で
「熊(xióng)」が「bear(熊)」
「猫(māo)」が「cat(猫)」
を意味し、合わせて「bear-cat」となります。
この愛称はパンダの見た目が猫と熊の特徴を併せ持っていることから来ています。
「熊猫」の名前の由来には複数の説がありますが、一般的には古代中国でこれらの動物が熊にも猫にも似ていると考えられたため、このような名前がつけられました。
今でも中国ではネコ科だと思っている人が一定数いるそうです。
熊猫には 「大熊猫」「小熊猫」がある?
- 大熊猫(dà xióngmāo):「大(dà)」は「大きい」という意味で、「大熊猫」は「ジャイアントパンダ」を意味します。
- 小熊猫(xiǎo xióngmāo):一方で「小(xiǎo)」は「小さい」という意味で、これは「レッサーパンダ」を指します。通常、中国では「熊猫」単体でジャイアントパンダを指し、区別が必要な場合は「大熊猫」と「小熊猫」を使います。
- 「熊猫」の語はレッサーパンダから来ているとも言われており、ジャイアントパンダを指す用語に「猫」という字が含まれるのは、その名残です。
- 中国の一部地域では、レッサーパンダが成長するとジャイアントパンダになるとの誤解もありました。
台湾では「大熊猫」を「大猫熊」と呼ぶ?
- 台湾では「大熊猫」を「大猫熊」と呼ぶことがあります。熊が先か、猫が先か。
古来中国でパンダはなんと読んでいた?
古名「貘」(mò):古代中国ではパンダを「貘」と称していいた説があります。「竹を食べる白黒模様をしたクマのような動物」と記録されていますが、白黒のバクと混同された可能性もあります。
パンダに関連する中国語
日本語 | 中国語 | |
---|---|---|
竹 | 竹子 | zhúzi |
笹 | 竹叶 | zhúyè |
野生 | 野生 | yěshēng |
飼育 | 圈养 | juànyǎng |
可爱的(Kě’ài de):「可愛い」という中国語は日本語と同じなので、「可愛いパンダ」というときは「可爱的熊猫(Kě’ài de xióngmāo)」といいます。
熊猫眼(xióngmāo yǎn)
「パンダの目」と直訳され、目の周りが黒くて大きい人を指す俗語です。
熊猫血(xióngmāo xuè)
「パンダ血」とは、非常に珍しい血液型のことを指す俗語です。
カンフー・パンダ(「功夫熊猫」)
カンフーという意味の「功夫」、とパンダ「熊猫」を合わせました。2008年のアメリカのコンピューターアニメ。
現代の映画やアニメーションでは、パンダはしばしば主要なキャラクターとして人気を博しています(例:『カンフーパンダ』シリーズ)。
中国でパンダが担う文化的背景
「熊猫」は中国の国宝とも称され、多くの文化的なシンボルでもあります。
パンダ外交(熊猫外交、英: Panda diplomacy)として
パンダの温和な性格と無害なイメージは、平和の象徴としても受け入れられています。「パンダ外交」とは、中国政府が他国にジャイアントパンダを貸し出すことにより、国際友好を促進する外交政策です。
中国の古典文学においてもパンダは時折登場し、その珍しい外見と神秘的な雰囲気から、多くの伝説や物語に影響を与えています。
環境保護のアイコンとして
ジャイアントパンダは絶滅危惧種としても知られ、その保護活動は生物多様性保護の重要性を世界に訴える例となっています。パンダの生息地保護は、他の多くの種の保護にも寄与しており、生態系全体の保全に貢献。
World Wide Fund for Nature(世界自然保護基金)、通称WWFのマスコットにもなっています。
中国でパンダに会える場所一覧表
これらの施設ではジャイアントパンダを見ることができます。動物園のほうが行きやすいかもしれません。
施設名 | 所在地 |
---|---|
北京動物園 | 北京市西城区 |
成都動物園 | 四川省成都市 |
重慶動物園 | 重慶市九竜坡区 |
成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地 | 四川省成都市 |
臥龍神樹坪基地 | 四川省臥龍 |
雅安碧峰峡基地 | 四川省雅安市 |
都江堰基地 | 四川省都江堰市 |
秦嶺ジャイアントパンダ研究センター | 陝西省西安市 |
まとめ
パンダ(熊猫)はその可愛らしい外見だけでなく、中国語を学ぶ際の興味深い入門点ともなります。「熊猫」の言葉自体が文化的な背景とおもしろい語源を持っており、学びをより楽しむことができます。
「熊猫」はただの動物を超え、中国の文化において重要な役割を果たしています。かわいらしい外見とは裏腹に、多くの重要なメッセージを担っていることが、世界中の人々に愛され続ける理由の一つと言えるでしょう。
中国各地のパンダ保護施設や動物園では、これらの美しい生き物を間近で観察することが可能です。パンダと共に中国語や文化の理解を深められますね。
この記事の執筆者 / 監修者
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▷動物専門・ペット特化ライター&デザイナー
▷慶應義塾大学卒
▷会員制ねこ専用ホテル&シッター・キャッツカールトン代表
▷動物取扱責任者・愛玩動物飼養管理士
▷現在は猫4匹との暮らし。幼少時から犬、リス、うさぎ、鳥、金魚などさまざまな動物と過ごし、生き物を愛してやまない毎日。
▷前職は一般企業で広報、編集校正やってました。
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