【訪問記】北海道のぼりべつクマ牧場完全ガイド:絶景とここだけの特別アクティビティ体験

のこと。マルシェ種類ごとに一覧で紹介する動物の図鑑

※この記事の内容については「どうぶつのこと。」編集部にお問い合わせください。

目次

のぼりべつクマ牧場とは

のぼりべつクマ牧場は、登別温泉近くの山頂にあります。

絶景のロープウェイでアクセスすると、日本最大の陸上動物ヒグマのエサやり体験、アヒルのレース、クマの知能や運動能力の観察、そして「ヒトのオリ」などのユニークなアクティビティが楽しめます。

クマやアイヌ文化の歴史を紹介する博物館もあり、見どころ満載の学びと遊びの場。

記者(らみえる)

国内有数の温泉街・登別温泉からも徒歩で、専用ロープウェイ乗り場にいけますよ。

アクセスや割引情報などは記事の最後にまとめました。

のぼりべつクマ牧場の廻り方ガイド

のぼりべつクマ牧場は、登別温泉街からロープウェイで山頂に登ったところにあり、クマ牧場入場券とロープウェイはセットになっています。

【絶景】ロープウェイで行く山頂のクマ牧場

ロープウェイ駅のところに駐車場があります。

わたしは温泉街から階段を登ってやっとたどり着きました。

お土産ショップのところからロープウェイに乗ります。

けっこうな高さ、550mあるとか。7分ほど乗ります。各ゴンドラ1グループで、他のお客様と一緒にならないので、山の風景を独占。

変わったゴンドラが来ました、乗ってみたいです😂

山頂から倶多楽湖(クッタラ湖)が見えます。もともと、この眺望を楽しむために作られたロープウェイとのこと。当日小雨でしたが、晴れていたらさらに絶景ですね。

秋は紅葉、冬は雪景色と四季折々の景色を楽しめます。

入園前に!イベント時間の確認ポイント

のぼりべつクマ牧場のマップをざっくり見てみましょう。

STEP
イベントのチェック

主に下の3つです。最新情報はイベント・アトラクションスケジュールをチェックしてくださいね。(2024/10/22作成)

  • アヒルの競争
  • クマの腕試し(飼育員による実験ガイド)…第2牧場/通年 ①10:45 ②15:30
  • クマのアスレチック…クマ山ステージ通年①10:15 ②11:15 ③13:30 ④14:45

どのイベントもマストですよ〜。

STEP
クマのエサを買う

クマのエサやりはぜひ体験してみてください。

  • 第1牧場…オスのクマたち
  • 第2牧場…メスのクマたち
  • ヒトのオリ

などでエサやりをできます。エサやりが楽しくてたくさん買い込むヒトも。

STEP
時間になったらイベントにGO

イベントの合間に、博物館やヒトのオリ、エサやり他の展示を回ってくださいね。

子グマの育成方法と飼育員インタビュー

子グマが生まれた年は子グマがいる牧場が、山頂駅を降りてすぐのところにあります。

今回はのぼりべつクマ牧場の飼育員吉見さんにご案内いただきました。

吉見さんがクマ牧場で働くようになった理由は、昔から動物園で働いてみたくてもともとクマ愛が強く、特にホッキョクグマが大好きなんだそうです。北海道で暮らしてみたかったというのも理由の一つだとか。

さっそく子グマたちについて聞いてみました。

ボールで遊ぶ子グマ
記者(らみえる)

こちらが「子グマ牧場」ですね。わ、子グマは本当にかわいいですね。

飼育員吉見さん

子グマと言ってもかなり大きくなっていて、まだ0歳ですが、すでに体重は40キロ(2024年9月時点)ほどあります。

12月までには80キロを超えるかもしれません。

記者(らみえる)

その頃には、展示場ではなくバックヤードに移動するんですか?

飼育員吉見さん

そうです。この子たちは他のクマとまだ接触していないので、まずはバックヤードで慣らしてから、展示場に出られるようにします。

左がアシリ、右がルイ
記者(らみえる)

このクマたちは兄弟ですか?

飼育員吉見さん

はい、双子の兄弟です。手前がアシリで、奥がルイです。アシリは少し茶色っぽい毛が混じっています。

記者(らみえる)

ペロペロなめているのははちみつを与えているんですね。どのくらいの量を使うんでしょうか。

飼育員吉見さん

はちみつは特別なおやつとして与えています。木やタイヤに塗って、クマたちがそれをなめることで楽しむんです。

量は決まっていませんが、1日に3回、朝昼晩に分けて少しずつ与えています。

記者(らみえる)

はちみつはおやつ感覚なんですか?それとも栄養補給として使っているんですか?

飼育員吉見さん

おやつに近いですね。

エンリッチメントの一環としても使っています。クマが餌を探す行動を促し、立ち上がったり木に登ったりする姿を見ることができます。

記者(らみえる)

あの、エンリッチメントとは何でしょうか。

飼育員吉見さん

動物の生活環境を豊かにするための取り組みです。

クマたちの行動や健康を促進するために、餌を探す活動を増やしたり、遊具を使って運動させたりしています。

記者(らみえる)

飼育員さんがクマに直接触れるのは、いつまでですか?

飼育員吉見さん

子グマのうちは触れますが、成長すると触るのが難しくなります。

個体によって性格が異なり、遊びたがるクマもいれば、警戒心が強くて触りづらいクマもいます。

仲の良い兄弟のアシリとルイ。タイヤやボールで一緒に遊んでいる

じゃれあっています。

相撲、レスリング?始めました。

兄弟で楽しそうですね。

子犬のようです。

記者(らみえる)

体重測定はどのくらいの頻度で行うんですか?

飼育員吉見さん

子グマが小さいうちは毎日測定していますが、30キロを超えると週に1回程度になります

記者(らみえる)

クマたちは泳ぐこともありますか?

飼育員吉見さん

はい、泳ぎます。展示場にはプールもありますし、クマたちが自由に泳ぐ姿を見られます。

クマたちが魚を獲る姿を見られるイベントなど、季節限定でいろいろやっていますよ。

クマたちの水泳プール。暑さをしのぐのに役に立つ
記者(らみえる)

飼育員さんは子グマのお世話のときに特別な装備をつけているんですか?プロテクターのようなものとか?

飼育員吉見さん

いいえ、作業着に軍手やゴム手袋をするだけです。クマが噛みついてくることもありますが、基本的には大丈夫です。

ただ、体重測定で持ち上げたり、エサを奪い合ったりするときは、注意が必要ですね

記者(らみえる)

クマが遊ぶためのおもちゃってどんなものなのでしょう?

飼育員吉見さん

タイヤや餌が入ったボールのようなものですね。

転がすと餌が出てくる仕組みになっています。クマたちはそれを転がして遊んでいます。

ボールを持つクマ、とても嬉しそうな表情です。

記者(らみえる)

クマは速いと聞きますが、どのくらいなのでしょう?

飼育員吉見さん

ヒグマは時速50〜60キロで走れるので、自転車でも追いつかれてしまう速さですよ。

ボールで遊ぶ子グマたちです。

このまますくすくと大きく、元気になってね!すっかりおとなになった姿を見たらびっくりしそうです。

夏は氷に包んだリンゴを与えると、ガリガリと鋭い歯で削ってかじりつきます。のぼりべつクマ牧場では、子グマが少しでも楽しく快適に過ごせるように工夫しています。

クマの身体能力を体験!「くまのアスレチック」

さて次はイベントのご紹介。

クマのアスレチックでは、「丸太渡り」や「餌探し」など優れたバランス感覚や手先の器用さなど、ヒグマの能力を見られます。

お客様のうち3組だけ、クマが登場するスペースにエサを隠してクマに探してもらうことができる体験ができます。

記者(らみえる)

貴重な機会なので飼育員さんが声をかけたら、先着順なのですぐに手を上げてください‼️

もちろんクマはまだいないところでエサをあちこちに隠す

この日のヒグマの名前はショコラ、11歳の女の子。人間でいうとだいたい33歳位になります。

クマの年齢は、3をかけるとだいたい人間の年。

さっそく手をあげて、挑戦しました。 まずクマ山の左手でかんたんな説明を受けています。

左の方でエサの隠し方について説明を受けている様子

係員さんの合図で、一斉に3組がクマ山エリアに入ります。

忙しい、忙しい

制限時間1分で隠さなくてはいけないので、意外に焦る焦る😂舞台中央がわたしです。

舞台前方にクマのおやつをセット

なるべく見やすい舞台前方に3箇所セットしました!

さて、エサを隠し終わった3組が退場したあと、クマが登場、エサを探します。

さっそく立ち上がってエサを見つけるクマ

器用なんですよ。クマは目ではなく鼻で探します。

大きな体で指先も器用で難なく箱を開けます

箱を開けたり、あれやこれや、ちゃんとすべて見つけていました👏

こういった体験型のものはぜひ積極的にやってみてくださいね。

エサやり体験でクマと交流「クマの腕試し(飼育員による実験ガイド)」

こちらはメスのクマたちがいる第2牧場です。

ここではクマの高い学習能力を見ることができます。

思い思いの姿で「おやつはこっち」とアピールするクマたち:第2牧場

エサやりは危険がないように高い塀の上からです。お客さまたちが投げるエサを目当てに、ヒグマたちがこちらを見ています。

左上は飼育員さん。

飼育員さんが好物のおやつを上からクマのケージに入れる

クマのおやつの中身は小麦粉、大豆、とうもろこしなど。

クマは肉食のイメージがあるけれど雑食でほとんどが植物性のエサを食べる

野生のヒグマは雑食で、どんぐりなどを中心に食べています。

こっちにオヤツ来るかな?

座ったり、仰向けに寝そべって「こっちにオヤツくれ〜」とアピールするクマたち。

右下のクマは片手をあげて「こっちこっち」。

このクマは手のひらをお客さんに向けて「こっちこっち」おいでおいでをする

こちらのクマは立ち上がってアピール。

立ち上がってオヤツくれアピールするクマ・器用!

なんともユーモラス。

まるで人間のよう

「まだくれる人いるかな?」

ユーモラスな姿のクマたちにほっこり

さて、「クマの腕試し(飼育員による実験ガイド)」が始まります。

イベントでは、オリのような箱に飼育員さんがりんごを入れます。クマは知能が高く、器用にフタを開けて食べることを学習します。

上手にオリを開けるかな?

クマは頭がいいのでおいしい食べ物がキャンプ場にあったりすると、そこを頻繁に訪れるようになってしまい、人間と接触する事故につながります。

そのためには食べ物のゴミなどを捨てる際には、しっかりとフタが閉まるような箱か、食べ物のゴミだけは、なるべく持ち帰りましょう。


ゴミをそのまま山や川などに置いてくると、クマたちが人の近くにきっとおいしいものがあると思って、人里に降りるきっかけにもなってしまいます。

自然の中にゴミを捨てない、徹底したいですね。

それぞれに推しのクマがいて全国から会いに来るとか

誰が誰かわかるかな?それぞれのクマには固定ファンがいて、推しを目当てにクマ牧場に来るファンも多いそうです。

この記事の執筆者 / 監修者

らみえる
らみえる
▷動物専門・ペット特化ライター&デザイナー
▷慶應義塾大学卒
▷会員制ねこ専用ホテル&シッター・キャッツカールトン代表
▷動物取扱責任者・愛玩動物飼養管理士
▷現在は猫4匹との暮らし。幼少時から犬、リス、うさぎ、鳥、金魚などさまざまな動物と過ごし、生き物を愛してやまない毎日。
▷前職は一般企業で広報、編集校正やってました。
▷多趣味で神社検定とかいろいろ資格あり
らみえるってこんな人
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