タヌキとアライグマが違う29選!特徴と見分け方・性質・生息地まで徹底解説

【公式】のこと。マルシェ | 犬猫の水分補給用ゼリー・スープ・低カロリーで無添加おやつなど
目次

タヌキとアライグマは似ているようで違う?

タヌキとアライグマ、似ているようで実は異なる2つの動物。どちらも日本でよく見かけますが、具体的に何が違うのでしょうか?

この記事では、タヌキとアライグマの特徴や生態、見分けるポイントをくわしく解説します。自然観察や動物園での観察がもっと楽しくなること間違いなし!

タヌキとアライグマの違いを知って、動物に対する理解を深めましょう。





タヌキとは


タヌキとはタヌキ(Nyctereutes procyonoides)*は、東アジアを中心に広く分布する中型の哺乳類で、イヌ科に属します。特に日本では一般的な野生動物として知られ、古くから民話や伝説に登場するなど、文化的にも重要な存在です。

アライグマとは

アライグマ(Procyon lotor)は、北アメリカ原産の中型哺乳類で、現在ではヨーロッパや日本などにも広く分布しています。アライグマはその高い知能と適応能力で知られ、都市部から森林までさまざまな環境に生息しています。

ここから詳しく見ていきましょう!

【系統図】タヌキはイヌ科アライグマはアライグマ科

タヌキとアライグマ、系統がまったく違います。

タヌキはネコ目イヌ科タヌキ。ざっくりいうとイヌの仲間。

アライグマはネコ目アライグマ科アライグマ。ざっくりいうとクマに近いです。

【繁殖】交雑・繁殖するの?

系統図でみたとおり、まったくの別種です。

タヌキ

よってタヌキとあらいぐまの子供が生まれるといった繁殖はありません。

【漢字】タヌキは狸、アライグマは浣熊/洗熊

漢字で書くとタヌキは狸。

語源としては、たぬき寝入り」を「タマヌキ(魂の抜けた状態)」、田の怪しい動物の意味で「タノケ(田之怪)」や、田の猫で「タネコ(田猫)」に由来する説。 タヌキの皮は、手や腕を保護する「手貫(たぬき)」に利用 …と呼んだのが語源であるという説があります。

この「狸」の字はもともと、中国ではヤマネコ等を中心とした中型の哺乳類

一方でアライグマは浣熊、つまり「洗う/すすぐ」クマ。漢字の成り立ちもまったく違いますね。

【生息地】タヌキは東アジア・アライグマは北米

タヌキは主に日本を含む東アジアの一部に生息。都市部から山間部まで幅広い環境に適応しています。

そして実はタヌキ、日本では当たり前の動物ですが、実は住んでいる国が少なくて、シンガポール動物園に寄贈されたタヌキのカップルは、パンダ並みの歓迎ぶりで式典まで行われました。


アライグマ:北アメリカ原産で、現在はヨーロッパや日本などにも分布を拡大。多様な環境に適応する能力が高いです。

【英語】タヌキにあたる英語は存在しない?

北米原産のアライグマはracoon。

ああrあらあらいあらいgあらいぐあらいぐmあらいぐまあらいぐあらいあらあ

これに対して、タヌキは東アジア原産で、英語圏の国には住んでいません。

このため、英語でタヌキは、racoon dog、Japanese raccoon dog、Tanukiと表現されます。


【野生かペットか】タヌキは野生・アライグマはペットが野生化

タヌキは日本古来の動物なのに対して、アライグマは日本ではペットが野生化した外来種です。

アライグマの国内で最初の野生化は,1962年に愛知県犬山市の動物園から集団逸出した12頭に由来するとされています。

1970年代後半以降テレビアニメの影響で飼育ブームとなりましたが、獰猛なため飼い切れず野に放したものが繁殖しました。(出典:環境庁資料)

【特定外来生物】でアライグマは害獣指定

アライグマは平成17年(2005)年、外来生物法に指定されています。正式には「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」。

日本には天敵となる大型肉食獣がいない

アライグマは日本国内で天敵となる大型肉食獣が存在しないため大量に繁殖しました。繁殖力が強く獰猛なために、日本の在来種の生息地をおびやかして「日本の侵略的外来種ワースト100」にも選定されました。

影響を与えているのはタヌキ・キツネなどの中型哺乳類(競合),サギ類などの鳥類(営巣妨害),爬虫両生類,昆虫,甲殻類(捕食)となっています。

一方でタヌキは、「鳥獣保護管理法」という法律で保護された害獣であり、許可なく駆除または捕獲してしまうと1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

タヌキを駆除する際はあらかじめ市役所で「鳥獣の捕獲等許可申請書」を提出となります。

【体型とサイズ】


タヌキは小型の哺乳類で、体長は約50~70センチメートル、体重は約4~6キログラムです。

体型は丸みを帯びており、短い脚。

体つきはがっしりとしており、筋肉質な体型をしています。


アライグマは中型の哺乳類で、体長は約40~60センチメートル、体重は約2~22キログラム。

体型はがっしりとしており、四肢は強力で器用な前足を持っています。中型犬位の大きさです。

【シッポ】一番わかりやすい・アライグマのシッポはシマシマ

タヌキはふさふさした尾を持ち、体に対してシッポは短め。

アライグマの尾は長く、ふさふさとしており、縞模様が特徴です。

【目の周りの色】アライグマは眼と眼の間に模様

タヌキ:両目の周りの黒い部分はつながっていません。

アライグマは、眉間の部分に縞のような模様があり、両目の模様がつながっています。泥棒マスクと呼ばれる黒い顔の模様が特徴。

【全体の色】

タヌキは茶系。アライグマはグレー系。

【前足】

タヌキは4本の指(正確には5本だが地面に届かない位置に親指があるので足跡に残らない)。

アライグマ:の前足には五本の指があり、非常に器用で物を掴むのに適しています。人間の手のように物を掴んだり操作したりすることができます。

ちなみにタヌキは、 後ろ足にも4本指。アライグマは、後ろ足にも五本の指。

【肉球】タヌキには肉球がある

タヌキはイヌのような足で、肉球があります。

アライグマは指が長くて肉球はありません。

【歩き方】アライグマはかかとを付けて歩く

アライグマはかかとをつけて歩く蹠行性(しょこうせい)。人間と同じ用に5本の指がついた足跡となります。

タヌキは肉球があり、イヌのような足跡で明確に違います。

【顔】タヌキは丸っぽい

タヌキ:顔が丸く、体がずんぐり。耳は小さく、体全体に柔らかい毛が生えている。

アライグマ:「泥棒マスク」と呼ばれる目立つ黒い顔の模様が特徴。

【ヒゲの色】ヒゲや耳の毛、足の色

タヌキ: 耳の毛は短く、ヒゲは黒っぽい。足の色も灰色から黒っぽい。

アライグマ: ヒゲも白い。足もタヌキより白っぽい。耳の外側には白でふちどりがあります。

【ものを洗う】仕草はアライグマだけ

タヌキはモノを洗う仕草をしません。そもそも手の形がものを掴む形になっていないのです。食物を直接口で捕えて食べます。


アライグマは、水辺で食べ物を「洗う」ような行動が知られています。

これは水中での感触を利用して食べ物を識別していると考えられています。実際になぜこの動作をするのかは様々な説があります。

【木登り】するのはアライグマ

タヌキ:木に登らない。木に登る手の形をしていないです。

アライグマ:器用に指先を使うことができて、木に登ります。

木に登るアライグマ

【食性】アライグマは水辺の生き物も食べる

両方とも雑食ですが、アライグマのほうが水生生物を食べることがあります。

タヌキ:雑食で、果物、昆虫、小動物、果物、植物の根など幅広い食料を摂取。
アライグマ:タヌキ同様に雑食だが、特に甲殻類、水生生物、果物、昆虫を好んで食べます。

【鳴き声】タヌキはイヌのよう・アライグマはクックッ

タヌキはイヌ科で、イヌのようなキューン、キャン、ヴー、といった鳴き方をします。

アライグマは「クルルル」「クックッ」といった鳴き声。

【行動】たぬきは家族単位で行動、アライグマは単独行動

タヌキ:3〜5頭の家族単位で行動し、複数の家族で行動することもあります。ただし人の前に現れるときは、複数で行動しているとは限りません。

アライグマ:繁殖期以外には基本的に単独行動です。

【夫婦の絆】タヌキは一夫一妻制の傾向

タヌキは夫婦愛が強く、つがいで一生添い遂げるといわれています。春に交尾を行い、一回の出産で2-5頭の子供を産みます。

アライグマは一夫多妻制といわれ、繁殖期のみつがいで行動する傾向があります。春が繁殖期。妊娠率がほぼ100%でアライグマの繁殖力は脅威です。

【天敵】タヌキvsキツネ? アライグマに天敵なし

タヌキの天敵は以前はオオカミといった肉食獣やワシやタカ・ミミズクなどの大型猛禽類ですが、現在は数が減ってしまい、実際にはキツネが競合相手ともいえるようです。

一方でアライグマが増えてタヌキの生息地を脅かしているとも。アライグマは見た目のかわいらしさに反して獰猛な気性で天敵らしいものがいません。

【伝説や民話】タヌキは頻繁に登場

タヌキ:民話や伝説にひんぱんに登場します。アライグマは近年日本に入ってきたため、民話や伝説らしきものは見当たりません。

タヌキの日本での歴史


タヌキは日本の文化に深く根付いており、昔話や伝説、信仰の対象となっています。特に、日本の民話「たぬきの八百屋敷」や「たぬきの腹鼓」などが有名です。タヌキは狡猾で変身能力を持つとされ、しばしば妖怪として描かれます。このような文化的背景から、タヌキは日本人にとって親しみ深い存在となっています。


化け狸

タヌキは人間の言葉を理解し、姿を変えることができると信じられていました。


狸囃子

タヌキが奏でる笛の音色は、人を惑わすものとされています。昔の人は、夜に聞こえる不思議な音や声を、タヌキの仕業だと考えていました。そのため、「狸囃子」という言葉は、人を惑わせるような不可解な音や声を指すようになりました。
証城寺の狸囃子(しょうじょうじのたぬきばやし)は、日本の童謡です。

タヌキの睾丸八畳敷

「狸の睾丸(きんたま)八畳敷き」(タヌキの陰嚢の非常に大きいことをいう言葉/大きく広がった物のたとえ)などという慣用句。日本各地に民話があります。

アライグマ

アライグマに関する日本のことわざは特に有名なものはありません。

アライグマは北アメリカが原産であり、日本では比較的近年になってから野生化した種であるため、日本の伝統的な言い回しやことわざには登場しません。

【ことわざ】タヌキに関する格言多し

タヌキは格言にもたびたび登場します。


取らぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう)


意味: まだ捕まえていない狸の毛皮を売ることを考えること。手に入るかどうかわからないものを当てにして計画を立てることのたとえ。

化け狸(ばけだぬき)


人を欺いたり、だましたりする人。
タヌキは、昔から人を化かす能力があると信じられていました。そのため、「化け狸」という言葉は、人をだましたり、嘘をついたりする人を指すようになりました。

狐と狸の化かし合い


狐も狸も人を化かすといわれるところから悪賢い者どうしが互いにだまし合うたとえ。

アライグマの眼徴候

アライグマの眼徴候(Raccoon eye appearance)という言い回しを見つけました。両方のの上下の眼瞼における皮下出血のことです。

【映画やアニメ】アライグマのラスカル

一大ブームとなったアライグマのラスカル。このアニメをきっかけにアライグマがペットとして輸入され、野生化したアライグマが日本固有の動物を脅かしている状況です。

タヌキ「平成狸合戦ぽんぽこ」


1994年7月16日にスタジオジブリが公開したアニメーション映画作品。キャッチコピーは「タヌキだってがんばってるんだよォ」



アライグマ「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー アライグマ」

 Twitter

◤ガーディアンズ紹介◢
3⃣ #アライグマロケット

あらゆる武器を使いこなし、
高い戦闘力を持つロケット⚡

毒舌家で怒りっぽいが
相棒の #グルート
面倒を見る優しい一面も✨

あまり自分のことを語らない
彼の過去には秘密が…💥

『ガーディアンズ・オブ・
ギャラクシー:VOLUME 3』5/3公開🎬 pic.twitter.com/1lVNZRUZZp— マーベル・スタジオ[公式] (@MarvelStudios_J) April 24, 2023

アライグマのラスカル


『あらいぐまラスカル』は、スターリング少年とラスカルが一緒に過ごした一年間の物語を描いたアニメーション作品です。

アニメの中で、アライグマのかわいさでペットとして輸入され、野生化して他の動物の生息域を脅かしています。

【たぬき寝入り】はタヌキだけの習性

狸寝入りとは、非常に驚いた時に仮死状態になる、またはそう見えることです。一般的には「寝たフリ」のことを指します。

タヌキがに一時的に気を失って倒れ眠ったようになることから使われるようになった言葉です。タヌキは非常に臆病で気が弱く、猟師の鉄砲の音でびっくりして気絶することがあります。やがて気がつくと起き上がって行くのですが、これが「寝たフリ」の狸寝入りの語源です。

タヌキがこのような行動を取るとされる話は多くの伝説や民話に登場しますが、実際のところタヌキが意図的に「狸寝入り」をするとは科学的には証明されていません。


アライグマはびっくりして気絶するといった狸寝入りのような話はありません。

【ため糞】タヌキの方がたくさん!?

タヌキは一箇所にまとまって排泄する「糞場」を作ることが多いです。同じ場所を何度も利用します。


一方で、アライグマも一箇所にまとまって排泄することもあるのですが、特定の糞場を作る習性はタヌキほど強くありません。

Q&A

タヌキとアライグマの主な違いは何ですか?

タヌキは丸顔で耳が小さく、体毛はふさふさしています。アライグマは顔に特徴的な黒いマスク模様があり、尾に輪状の模様があります。

タヌキはどこに生息していますか?

タヌキは日本、中国など東アジアの一部に分布しており、森林や山地、農村部に生息しています。

アライグマはどこに生息していますか?

アライグマは北アメリカ原産ですが、現在は日本やヨーロッパなどにも生息域が広がっています。

タヌキとアライグマの体重はどれくらいですか?

タヌキの体重は通常4〜6kg、アライグマは2〜22kg程度です。

タヌキは木に登りますか?

タヌキは木には登りません。アライグマが登ります。

タヌキとアライグマは交配可能ですか?

いいえ、タヌキとアライグマは異なる種であり、交配することはできません。

関連記事/似ている動物たちの違いを比較!




この記事の執筆者 / 監修者

らみえる
らみえる
▷動物専門・ペット特化ライター&デザイナー
▷慶應義塾大学卒
▷会員制ねこ専用ホテル&シッター・キャッツカールトン代表
▷動物取扱責任者・愛玩動物飼養管理士
▷現在は猫4匹との暮らし。幼少時から犬、リス、うさぎ、鳥、金魚などさまざまな動物と過ごし、生き物を愛してやまない毎日。
▷前職は一般企業で広報、編集校正やってました。
▷多趣味で神社検定とかいろいろ資格あり
ねこねこ王国 | らみえるってこんな人
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次