レッサーパンダとアライグマは、どちらも顔に模様があり、しましまのしっぽを持つことから「とても似ている動物」と思われがちです。動物園の写真やSNSで見かけて、「どっちだろう?」と迷ったことがある人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、レッサーパンダとアライグマは見た目は似ていても、まったく別の動物です。いちばん見分けやすいポイントは「しっぽ」と「目元」。この2つを押さえるだけで、写真でも実物でも判断しやすくなります。
また、見た目だけでなく、暮らしている場所や食べ物、行動のしかたにもはっきりした違いがあります。日本で野生として見かける可能性があるかどうか、という点も大きなポイントです。
まずは、レッサーパンダとアライグマの違いをひと目で整理できる比較表で確認してみましょう。全体像をつかんでから、それぞれの特徴を詳しく見ていくと、混同しにくくなります。
比較表 | レッサーパンダ vs アライグマ
まず結論から知りたい方のために、レッサーパンダとアライグマの違いを一覧でまとめました。
| 比較項目 | レッサーパンダ | アライグマ |
|---|---|---|
| 見た目の印象 | 赤茶色〜オレンジ寄りの毛色で、全体的にもふもふ・丸い印象 | グレーや灰褐色、黒白が混ざった毛色で、体つきがしっかりしていてやや細長い |
| しっぽ | 太くてふさふさ。体と同系色の赤茶色に淡いしま模様 | 細めで、白と黒の輪っか状のしま模様がはっきり |
| 顔・目元 | 白っぽい頬とやさしい表情。黒い部分は控えめ | 目の周りに黒い「マスク模様」がくっきり |
| 耳 | 白く縁どられたように見えることが多い | 小さめで目立ちにくい |
| 毛の質感 | 柔らかく密度が高い「ぬいぐるみ感」 | ふさふさだが、やや硬めに見えることも |
| 体の大きさ | 体長約50〜65cm(しっぽ除く) | 体長約40〜60cm(しっぽ除く) |
| 得意な動き | 木登りが得意。高い場所で休む | 手先が器用。物をつかむような動きが多い |
| 食べ物 | 竹の葉や実など植物中心 | 雑食(果物・昆虫・小動物・人の食べ物) |
| 生息地 | ヒマラヤ周辺などの森林地帯 | 北米原産。日本では外来種として野生化 |
| 日本で見かける可能性 | 野生ではほぼない(動物園のみ) | 野生で見かける可能性あり |
| 混同されやすい理由 | 顔の模様と色が似て見える写真があるため | 同左。SNSや写真の切り取りで誤解されやすい |
【最重要】写真で一瞬!見分け方チェック

写真や実物で迷ったときは、見るポイントを順番に確認すると見分けやすくなります。
まずは「しっぽ」、次に「目元」、最後に「体つき」の順でチェックしてみましょう。
写真や実物を見て「どっち?」と迷ったときは、見る順番が大切です。
レッサーパンダとアライグマは似ていると言われますが、実は最初に注目すべきポイントがあります。
結論から言うと、
① 色 → ② しっぽ → ③ 目元 → ④ 動き
この順番で確認すると、ほとんどの場合すぐに見分けられます。
まずは体の色を見る【最優先】

いちばん分かりやすい違いは、体全体の色です。
レッサーパンダは、赤茶色やオレンジがかった毛色をしており、全体的にあたたかみのある印象があります。写真でも「赤っぽい」「明るい茶色」に見えることが多いです。
一方、アライグマは、灰色や黒、白を基調とした毛色で、全体的にくすんだ色合いに見えます。モノトーンに近く、コントラストが強いのが特徴です。
→ 赤っぽい=レッサーパンダ/グレーっぽい=アライグマ
まずここで、かなりの確率で判別できます。
レッサーパンダ
- 赤茶色・オレンジ寄り
- 全体があたたかい色味
アライグマ
- グレー〜灰褐色
- 黒白コントラストが強い
目元の「模様」を見る

色やしっぽで迷った場合は、目のまわりをチェックします。
アライグマは、目の周囲に黒い「マスク模様」がはっきり入るため、顔つきがややワイルドに見えます。写真でも印象に残りやすいポイントです。
レッサーパンダも目の周りに濃い色はありますが、頬が白く、全体としてやさしい表情に見えます。コントラストはアライグマほど強くありません。
→ 黒いマスク感が強い=アライグマ/白い頬で柔らかい=レッサーパンダ。
しっぽの「太さ」と「模様」を見る

次に確認したいのが、しっぽの形と模様です。
どちらもしっぽはふさふさしていますが、構造と見え方が違います。
レッサーパンダのしっぽは、根元から先まで太く、全体が丸い形をしています。しま模様はありますが、体と同じ赤茶色系で、模様がやわらかく淡く見えます。
アライグマのしっぽは、細めで長く、白と黒(または濃淡)の輪っか模様がくっきりしています。模様の境目がはっきりしているのが特徴です。
→ 太くて丸く、模様が淡い=レッサーパンダ/細めで輪っか模様が明確=アライグマ
体つきや動きで最終確認する
レッサーパンダは体が丸く、動きも比較的ゆったりしています。木の上で丸くなって休んでいる姿をよく見かけます。
アライグマは手先が非常に器用で、前足で物をつかんだり、ひっくり返したりする動きが目立ちます。地面を活発に歩き回ることも多いです。
→ 木の上で丸くなる=レッサーパンダ/手を使う動きが多い=アライグマ
見分け方のまとめ

レッサーパンダとアライグマは似て見えますが、
色 → しっぽ → 目元 → 動き
の順で確認すれば、見分けるのはそれほど難しくありません。
特に写真では、体全体の色を意識するだけで、判断しやすさが一気に上がります。
なぜレッサーパンダとアライグマは似て見えるの?
見分け方がわかると、「そもそも、なぜこんなに似て見えるの?」と疑問に思う方も多いかもしれません。
レッサーパンダとアライグマが混同されやすいのには、いくつか理由があります。
顔の模様としま模様のしっぽが似ているため
レッサーパンダとアライグマが似て見える最大の理由は、顔の模様としま模様のあるしっぽです。
どちらも目の周りに濃い色の部分があり、さらに長くて目立つしっぽにしま模様があります。そのため、写真だけを見ると全体の色や体つきをよく見ないまま、「同じような動物」と感じてしまいがちです。
特に正面からの写真や、顔のアップだけを見ると、違いが分かりにくくなります。
写真やSNSでの見え方が影響している
動物園やSNSで見かける写真は、顔のかわいさが強調された構図が多いのも理由のひとつです。
体全体や動きが写っていない写真では、色や体つきの違いが伝わりにくく、「似ている」という印象だけが残りやすくなります。その結果、レッサーパンダとアライグマが同じ動物だと思われてしまうこともあります。
名前による誤解も大きい
「レッサーパンダ」という名前から、ジャイアントパンダやクマの仲間だと思われたり、見た目が似ていることからアライグマの仲間だと誤解されたりすることがあります。しかし、実際には名前が似ているだけで、同じ動物ではありません。
なお、アニメ『あらいぐまラスカル』のモデルはアライグマで、レッサーパンダではありません。名前や見た目の印象から混同されることがありますが、別の動物です。
生態を知ると、見分けやすくなる
見た目だけで判断しようとすると迷いやすいですが、
- 竹を中心に食べる
- 木の上で過ごす時間が長い
といった生態を知っていると、「これはレッサーパンダだな」と判断しやすくなります。
見分け方に加えて生態の違いを知ることで、混同しにくくなり、動物を見る楽しさも広がります。
生息地・食べ物・行動の違いを知ると、さらに見分けやすくなる
見た目だけでも見分けられますが、暮らし方や食べ物、行動の違いを知っていると、「なぜそう見えるのか」がよりはっきりします。
ここでは、レッサーパンダとアライグマの基本的な生態の違いを整理します。
暮らしている場所の違い
レッサーパンダは、ヒマラヤ周辺や中国南部などの涼しい森林地帯に生息しています。
木の上で過ごす時間が長く、枝の上で休んだり移動したりするのが得意な動物です。そのため、動物園でも高い場所にいる姿をよく見かけます。
一方、アライグマは北米原産で、森林だけでなく川沿いや農地、住宅地など、さまざまな環境に適応します。日本では外来種として野生化しており、人の生活圏の近くで目撃されることもあります。
→ 木の上中心の生活=レッサーパンダ/地上でも活発に行動=アライグマ
食べ物の違い
レッサーパンダは、竹の葉や実を中心に食べる動物です。
見た目はクマに似ていますが、食性はかなり限定的で、植物中心の生活をしています。この食生活が、丸みのある体つきや穏やかな行動にもつながっています。
アライグマは雑食性で、果物、昆虫、小動物、人の食べ残しなど、幅広いものを食べます。何でも食べられるため行動範囲が広く、人里に現れやすいのも特徴です。
→ 竹中心の食生活=レッサーパンダ/何でも食べる=アライグマ
行動や性格の違い
レッサーパンダは比較的おだやかな性格で、日中は木の上で丸くなって休んでいることが多いです。動きもゆったりしており、急な行動はあまり見られません。
アライグマは好奇心が強く、前足を器用に使って物をつかんだり、ひっくり返したりする行動が特徴的です。活発に動き回り、環境への適応力も高い動物です。
→ おっとり・木の上=レッサーパンダ/器用で活発=アライグマ
生態を知ると、混同しにくくなる
色や見た目で迷ったときでも、
- 木の上で過ごしているか
- 食べ物が竹中心か
- 手を使って活発に動くか
といったポイントを知っていれば、判断しやすくなります。
生態の違いは、見分け方を支える大きなヒントです。
分類上の違い(よくある誤解)
レッサーパンダとアライグマは見た目が似ているため、「同じ仲間なの?」「クマの一種?」と疑問に思われがちです。しかし、分類上はまったく別の動物です。ここでは、よくある誤解を整理します。
レッサーパンダはクマ?パンダの仲間?
結論から言うと、レッサーパンダはクマではありません。
名前に「パンダ」とついているため、ジャイアントパンダ(クマ科)の仲間だと思われがちですが、分類上は異なります。
レッサーパンダは、レッサーパンダ科(またはレッサーパンダ属)に分類される動物で、クマ科には含まれません。
見た目や名前の印象から誤解されやすいものの、分類上は独立したグループとして扱われています。
パンダの仲間について詳しく知りたい方は
「パンダとはどんな動物?」の記事(内部リンク想定)も参考になります。
アライグマとの分類の違い
アライグマもまた、レッサーパンダと同じ仲間ではありません。
アライグマはアライグマ科に分類される動物で、北米を原産とする別のグループです。
顔の模様やしま模様のしっぽが似ているため混同されやすいですが、進化の過程や分類はまったく異なります。
つまり、
- レッサーパンダ:クマでもアライグマでもない
- アライグマ:レッサーパンダやパンダとは別の系統
という関係になります。
👉 アライグマについて詳しく知りたい場合は
「アライグマの特徴と生態」関連記事もあわせて読むと理解が深まります。
分類を知ると、混同しなくなる
見た目だけで判断すると混乱しやすいですが、
「名前が似ているだけ」「模様が似ているだけ」と分かると、誤解しにくくなります。
分類の違いを知っておくことは、
レッサーパンダとアライグマを正しく見分けるための知識の土台になります。
レッサーパンダについてもっと読んでみる↓
アライグマについてもっと読んでみる↓
よくある質問(FAQ)
- レッサーパンダとアライグマは、見た目でどう見分けるのが一番簡単ですか?
-
いちばん簡単なのは、体全体の色を見ることです。
レッサーパンダは赤茶色やオレンジがかった毛色で、あたたかい印象があります。一方、アライグマは灰色や黒、白を基調とした毛色で、全体的にくすんで見えます。写真では、まず色を確認するだけで見分けやすくなります。 - しっぽは、どちらもふさふさしていますが違いはありますか?
-
はい、違いがあります。
レッサーパンダのしっぽは太くて丸く、体と同系色の淡いしま模様が特徴です。
アライグマのしっぽは細めで、白と黒の輪っか模様がはっきりしています。
毛の量ではなく、太さと模様のコントラストに注目すると分かりやすくなります。 - レッサーパンダとアライグマは同じ仲間ですか?
-
いいえ、同じ仲間ではありません。
見た目が似ているため混同されがちですが、分類上はまったく別の動物です。レッサーパンダはクマやアライグマの仲間ではなく、独立したグループに分類されています。 - 日本で見かける可能性があるのはどちらですか?
-
日本で野生として見かける可能性があるのはアライグマです。
レッサーパンダは日本では野生には生息しておらず、動物園など限られた場所でしか見ることができません。 - 写真だけだと見分けにくいときは、どこを見ればいいですか?
-
写真だけで迷ったときは、
① 体全体の色 → ② しっぽの模様 → ③ 目元の模様
の順で確認するのがおすすめです。特に色は一瞬で判断しやすく、見分けの近道になります。
まとめ|色を見れば、レッサーパンダとアライグマは迷わない
レッサーパンダとアライグマは、顔の模様やしま模様のしっぽが似ているため混同されがちですが、**見分けるための一番の近道は「色」**です。
写真や実物を見て迷ったときは、
① 体全体の色 → ② しっぽの模様 → ③ 目元 → ④ 動き
の順で確認してみてください。
- 赤茶色・オレンジがかった毛色ならレッサーパンダ
- グレーや黒白のモノトーン寄りならアライグマ
この色の違いだけでも、かなりの確率で判別できます。
さらに、
- 木の上で過ごす時間が長い
- 竹を中心に食べる
といった生態を知っていれば、見た目以外のポイントでも混同しにくくなります。
見た目が似ていても、レッサーパンダとアライグマは分類上も生態も異なる別の動物です。
色・模様・行動をセットで覚えておくと、写真や動物園で見かけたときにも自信を持って見分けられるようになります。
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この記事の執筆者 / 監修者

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動物専門・ペット特化のWebライター・ディレクター・デザイナー。慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、大手企業で広報や編集校正の仕事を経て、猫専門ペットホテル猫専門ペットホテル・キャッツカールトン横浜代表、動物取扱責任者、愛玩動物飼養管理士。
幼少期から犬やリス、うさぎ、鳥、金魚など、さまざまな動物と共に過ごし、現在は4匹の猫たちと暮らしています。デザインと言葉で動物の魅力を発信し、保護活動にもつなげていきたいと思っています。
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