アライグマRaccoon

カテゴリ 大きい動物
種類 アライグマ
英語表記 Raccoon
大きさ 40~60cm
重さ 4~10㎏
平均寿命 3~5年
特徴 食肉目(ネコ目)アライグマ科アライグマ属に分類される動物です。アライグマの和名の由来は前足を水に入れ、しきりに動かす姿が手を洗っているように見えることからつけられました。実際には手や食べ物を洗っているのではなく、前足の器用さを生かして水中の獲物を捕らえようとしている仕草です。体型はメスよりオスの方がやや大きい場合がほとんどです。大きい個体は140cm、28㎏超えにもなります。被毛は灰色~明るい茶褐色、尻尾に黒い輪の模様が4~10本あり、目の周囲が黒く鼻~眉間に黒い線があるため白色の顔に黒のマスクをつけているかのような外見をしています。耳は大きく、白い縁取りがされています。鳴き声は「クルルル」「キュキュキュ」と短く小刻みです。よく似ている動物としてよくハクビシン、タヌキ、アナグマが挙げられます。見分けるポイントは尻尾の長さ、尻尾の縞模様、耳の白い縁取りの線の有無とされています。
性格 警戒心が強く、ささいなきっかけで非常に攻撃的になる獰猛さがよく知られています。学習能力が高いため、自分に嫌なことをした相手のことをずっと覚えており、これが人への馴れなさに繋がっています。また、運動神経が良く、力も強いため、隙があるとすぐに自力で脱走してしまいます。
日常の世話 アライグマは夜行性で、木登りや泳ぎが得意です。寒い時期であっても、雪が積もらない地域で暮らす個体は穴ごもりすることなく野外で活動を続けます。雑食性であり、小動物、果物、野菜、魚類、両生類、昆虫類など多くのものを食べることが出来るため、日本においては一年を通してエサに困ることがありません。野生のアライグマの寿命は3~5年とされていますが、適切な飼育下では10~20年程生きるようです。かつてのアライグマはペットショップでも取り扱われており、一時は非常に人気を博したペットとしてその存在が知られていました。しかし現在は「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」における「特定外来生物」のリストに載っています。人に危害を加えたり、生態系に悪影響を及ぼしたり、農林水産業に大きな被害をもたらす動物であるとされているため、捕獲、駆除の対象です。学術研究や展示、教育などの目的で許可を得られた場合であれば飼うことが可能ですが、それらの例外を除き、譲渡、購入、保護、飼育管理が禁止されているため、今は一般家庭においてペットとして飼育することは出来ません。
歴史・起源・生態 "原産地はメキシコ、アメリカ合衆国、カナダで、カナダ南部~南アメリカ北部にかけて広く分布しています。1930年頃に毛皮獣としてヨーロッパに移入され、ドイツ、フランスなどのヨーロッパ諸国からソ連や西インド諸島等へも外来種として定着していきました。日本において野生のアライグマが発生したのは、1962年に愛知県犬山市の動物園から集団で脱走した12頭がきっかけとされています。また、1970年代後半にテレビアニメ「あらいぐまラスカル」の影響でアライグマが人気になり、飼育ブームが起こりました。しかし凶暴さ、懐きにくさ、飼育難易度の高さが知られるようになってからは次第に遺棄されるようになり、野山に逃がされた個体の多くは野生化してしまいました。アライグマは基本的に単独生活を行い、縄張りは持ちません。妊娠期間は1か月ほど、4~6月に出産し、一度に3~6匹の子どもを出産します。一夫多妻制であり、オスは複数のメスと交尾します。前述のようにアライグマの繫殖力は旺盛です。これに加えて、外来種のため日本に天敵となる大型肉食獣(狼やピューマ等)がいないため、個体数を増やし、現在では森林地帯から都市部まで広い範囲に生息し、ほぼ全国に分布しています。アライグマによる被害は、大きく分けて農林水産被害、生態系被害、生活環境被害の3種類です。農業被害は特に深刻で、スイートコーン、メロン、スイカ、イチゴ、トマト、ナス、サイレージ等を中心に、全国での年間被害総額は3~4億円にもなります。これ以外にも、人獣共通感染症の媒介、各地域の固有在来種を捕食することによる生態系への影響、文化財を含む建造物への侵入や損壊など、多くの方面で被害が問題になっています。
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気を付けたい病気 アライグマ回虫、狂犬病、レプトスピラ症
一口メモ アライグマは、ペットショップ等での取り扱いが可能だった頃には5~15万円前後で販売されていました。比較的手ごろな値段だったこと、人気アニメにおいては可愛らしい姿が強調されていたこと、当時は珍しい動物をペットとして飼うことが流行していたことなど多くの要因が組み合わさった結果、多くのアライグマが海外から輸入され一般家庭に迎えられることとなりました。しかし10~20年の寿命の全てを家族と過ごすことが出来た個体はあまり多くなかったと考えられています。物珍しさや流行に乗りたいという人々の軽い気持ちから、多くのアライグマが本来の生息域から遠い異国まで連れて来られたにも関わらず、手に負えなくなると呆気なく捨てられ、今では特定外来生物として駆除の対象にされてしまったのです。アライグマはまさにペットブーム被害者の代表格の動物と言えるでしょう。
著者情報 どうぶつのこと。運営スタッフ

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