【図解】世界の8種類の熊一覧|最大の熊・危険な熊ランキングも紹介

のこと。マルシェ兵庫ペット医療センター

世界には、ホッキョクグマやジャイアントパンダを含めて、全部で8種類のクマが暮らしているのをご存じでしょうか。
日本で野生にすむのは北海道のヒグマと本州・四国のツキノワグマの2種類だけですが、世界には「世界最大クラスの怪獣サイズのクマ」から「犬くらいの小さなクマ」まで、姿も性格もまったくちがう仲間たちがいます。

この記事では、世界のクマ8種類について、
大きさ・生息地・食べ物・性格・危険度を図解でわかりやすく紹介し、
「最大のクマ」「最も危険なクマ」「世界最小のクマ」ランキングもまとめました。

動物園やニュースで見るクマが「どの種類なのか」「どれくらい危険なのか」がイメージしやすくなり、
登山や旅行で野生のクマと向き合うときにも役立つ“クマ図鑑”として使っていただける内容です。

🐻 熊について「基本からまとめて知りたい」方へ

熊の総まとめガイド(2025年版)」では、日本の熊の 種類・生息地・冬眠・出没情報・熊牧場までを一つに整理した“熊の百科事典”的なページです。

今読んでいるテーマとも関連が深く、あわせて読むことで熊の生態や最新の出没傾向を立体的に理解できます。

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目次

はじめに|世界の熊は8種類、日本は2種類だけ

写真の熊はどれかわかりますか?答えは記事の一番最後にあります。

世界には全部で8種類の熊が生息しています。
日本で見られるのは「ヒグマ」と「ツキノワグマ」の2種類ですが、世界にはさらに多彩な熊たちがいます。

この記事では、ヒグマやホッキョクグマなど世界の熊を【図解】でわかりやすく紹介。
体の大きさ・性格・危険度を比較し、「最も大きい熊」「最も危険な熊」ランキングも掲載しています。

写真は左上から時計回りに

  • メガネグマ(アンデスグマ)
  • マレーグマ
  • ホッキョクグマ
  • ヒグマ
  • アメリカクロクマ
  • ジャイアントパンダ
  • ツキノワグマ
  • ナマケグマ

です。

ヒグマ・グリズリー|北海道にもいる巨大・世界最強の熊!

ヒグマは世界的に最も広く分布する熊で、ヨーロッパ、ロシア、北米、そして日本の北海道にも生息しています。
体長2〜3m、体重は500kgを超えることもあり、世界最大級の陸上動物の一つです。
攻撃性も高く、人身被害が報告される「最も危険な熊」とされています。

ツキノワグマ|胸に白い三日月マーク、日本でもっとも身近な熊

本州・四国に分布し、胸の白い模様が特徴です。
体重は100kg前後と小型で臆病な性格ですが、人里に出没して農作物を荒らすこともあり、人間との軋轢が多い熊です。

アメリカクロクマ|北米の黒い熊、実はカラーバリエーション豊富!

北米に広く生息する熊で、名前の通り黒い毛色が多いですが、実際は茶色・シナモン色・金色などカラフルな個体もいます。
雑食で果実や昆虫をよく食べますが、キャンプ場での食害事件も多く、人間社会に最も近い熊といえます。

ホッキョクグマ|白い見た目でも皮膚は黒い!世界最大の肉食熊

北極圏に生息し、体長3m、体重は800kgに達する世界最大の肉食性哺乳類。
毛は白く見えますが実際は透明で、皮膚は黒いという特徴を持ちます。主食はアザラシ。

マレーグマ|世界最小の熊、胸に太陽のマーク!

東南アジアの熱帯雨林に住む世界最小の熊。体長は120cmほどで、胸に黄色い斑紋があります。
木登りが得意で、果実や昆虫を食べる可愛らしい熊ですが、気性は荒く攻撃的です。

ナマケグマ|インドの昆虫食グマ、名前は“ナマケ”でも意外に獰猛

インドやスリランカに生息し、体毛が長く、シロアリやアリを吸い込んで食べる特殊な食性を持ちます。
「ナマケグマ」という名前に反して攻撃的で、人間に被害を与えるケースもあります。

メガネグマ(アンデスグマ)|南米アンデスのめがね模様の熊

南米アンデス山脈に生息し、目の周りの白い模様が眼鏡のように見えることから名付けられました。
比較的温厚で、果実や植物を主食とします。

ジャイアントパンダ(大熊猫)|実はクマ科!笹を食べる白黒の熊

中国に生息し、見た目が独特なジャイアントパンダもクマ科に属します。
主食は竹であり、クマ科の中でも特殊な進化を遂げた種です。


日本に生息する熊の種類は2種類|日本の野生熊は2種類だけ!北海道と本州で違う

日本に生息している野生の熊は、ヒグマツキノワグマの2種類のみです。
北海道にはヒグマが、そして本州から四国の一部にかけてはツキノワグマが分布しています。
ただし、本州でも千葉県など熊がほとんど確認されていない地域もあります。

ヒグマは体格が大きく攻撃性が高いため、日本最大の陸上動物として知られています。
一方、ツキノワグマはやや小柄で胸に白い“月の輪模様”があるのが特徴。
臆病な性格ですが、遭遇時には思わぬ事故につながることもあります。

ヒグマ(北海道)|体重500kg超!国内最大で最も危険な熊

北海道全域に生息する日本最大の哺乳類。
体長2m、体重500kgを超える大型個体も確認されています。
国内の熊による人身被害のほとんどはヒグマによるもので、特に春から初夏にかけての出没が多く注意が必要です。

ツキノワグマ(本州・四国)|小型で臆病・人里に出没

本州から四国の一部に分布し、山地の森林に生息。
体重は100kg前後と小柄で、性格は臆病ですが、近年は森林伐採や食糧不足により人里への出没が増加しています。
農作物への被害や人との遭遇事故も報告されています。

  • 北海道=ヒグマ
  • 本州・四国=ツキノワグマ
  • 九州=現在野生の熊はいない

🔍 ヒグマとツキノワグマの違いについては、こちらの記事でくわしく比較しています。


グリズリー(ハイイログマ)とヒグマの違いは?|同じ熊だけど呼び方が違う!

グリズリー
グリズリー

「グリズリー」と「ヒグマ」は、実はどちらも同じ種であるブラウンベア(Brown Bear)の仲間です。名前の違いは地域による呼び方の差であり、生物学的には区別されません。しかし生息地や環境によって体格や行動に違いが見られるため、別の熊のように扱われることもあります。

生物学的には同じ「ブラウンベア」

ヒグマもグリズリーも学名は同じで、どちらもブラウンベアに分類されます。DNA的に見ても明確な差はなく、大きなくくりでは同じ熊です。

北米では「グリズリー」、日本では「ヒグマ」と呼ばれる

北アメリカの内陸部に生息するブラウンベアを「グリズリーベア」と呼び、日本の北海道に生息するものを「ヒグマ」と呼びます。呼び名の違いが、別種のようなイメージを与えています。

大きさや生息環境・食性に違いがある

グリズリーは北米の広大な草原や山岳地帯に生息し、魚や大型動物を捕食することもあります。一方、北海道のヒグマは森林や山岳地帯を主な生息地とし、ドングリや木の実など植物質も多く食べる傾向があります。そのため体格はグリズリーの方がやや大きく、より攻撃的とされます。

コディアックヒグマ|最大1134kgの記録があるヒグマの仲間(アラスカ)

北海道のヒグマの近縁種として、アラスカ州コディアック島に生息するコディアックヒグマ(Kodiak bear)がいます。
世界最大級の熊として知られ、体重はオスで700kgを超えることもあります。
主にサケなどの魚類を食べ、豊富な食料環境の中で巨体へと進化しました。

コディアックヒグマは最大1134kgが記録されています。

同じ「ヒグマ属」でも、日本のヒグマよりも食料が豊富な環境に恵まれているため、より多くの脂肪を蓄えられ、体格が大きく発達しています。
食性や行動の多くは北海道のヒグマと共通しており、まさに“北の海に生きるヒグマの親戚”といえる存在です。

熊の大きさ比較|世界最大と最小の熊は?

世界最大の熊・ホッキョクグマ

世界最大の熊はホッキョクグマ(体長3m超)、最小の熊はマレーグマ(体長1.0mほど)です。
体格差は非常に大きく、熊といっても「犬サイズから怪獣サイズ」まで幅があります。

ここでは、世界の熊8種類を体の大きさ(体長・体重)で比較しました。
最も大きいのはホッキョクグマとヒグマで、最小のマレーグマとは3倍以上の差があります。
それぞれの体格差を知ると、生息環境や性格の違いも見えてきます。

ランク体長体重
🥇 ホッキョクグマ2.4〜3.0m400〜800kg
🥈 ヒグマ(グリズリー含む)2.0〜3.0m300〜700kg
🥉 アメリカクロクマ1.5〜2.0m100〜300kg
4位 ナマケグマ1.5〜1.9m80〜140kg
5位 ツキノワグマ1.2〜1.8m80〜150kg
6位 メガネグマ(アンデスグマ)1.2〜2.0m80〜140kg
7位 パンダ(ジャイアントパンダ)1.2〜1.8m70〜120kg
8位 マレーグマ1.0〜1.4m25〜65kg

🥇世界最大の熊|ホッキョクグマ

体長:2.4〜3.0m(大型個体では3mを超える記録も)
体重:オスで400〜800kg(最大級では800kg以上の報告あり)

ホッキョクグマは陸上最大の肉食獣として知られています。
体格・体重ともに他の熊を圧倒し、厚い脂肪と密な毛皮で氷点下の世界を生き抜きます。
その圧倒的な体の大きさから、まさに“不動の王者”と呼べる存在です。


🪶世界最小の熊|マレーグマ

体長:1.0〜1.4m
体重:25〜65kg(30kg台の個体も多い)

マレーグマは世界最小の熊で、英語では“Dog bear(犬のような熊)”とも呼ばれます。
胸の三日月模様が特徴で、木登りが得意。
見た目は愛らしいですが、鋭い爪と歯を持つれっきとした熊です。


熊の危険度ランキング|最も危険な熊はホッキョクグマとヒグマ

  • 危険度最大:ヒグマ・ホッキョクグマ
  • 中程度:ナマケグマ・ツキノワグマ・アメリカクロクマ
  • 比較的低い:マレーグマ・メガネグマ・パンダ

熊の種類ごとに、人への危険度は大きく異なります。
以下では、実際の事故報告や生態をもとに、危険度を3段階で比較しました。

危険度熊の種類特徴
🟥非常に高いヒグマ
ホッキョクグマ
体格・攻撃力ともに最大級。人を襲う事故も多い。
🟧中程度ナマケグマ
ツキノワグマ
アメリカクロクマ
基本は臆病だが、子連れ・驚かされた際などに攻撃的になることがある。
🟩低いマレーグマ
メガネグマ
パンダ
小型で温厚、人への攻撃例はまれ。

同じ熊でも、危険度が高い種類とおだやかな種類がいます。
次に、それぞれの熊の“性格の違い”を見てみましょう。


🐻 熊の種類と性格の違い|攻撃的?臆病?温厚?性格は種によって異なる

北極圏で生きる熊はたくましく攻撃的、熱帯の森に暮らす熊は臆病で温厚なタイプが多いなど、熊の性格は生息地や食べ物によって大きく異なります。

ここでは、世界の8種類の熊を「攻撃的」「臆病」「温厚」の3タイプに分けて紹介します。


⚡ 攻撃的なタイプ

ヒグマ(グリズリー)・ナマケグマ・ホッキョクグマ

  • ヒグマ/グリズリー:世界最大級の熊で、縄張り意識が強く非常に警戒心が高い。特に子連れや餌場での遭遇は危険。
  • ナマケグマ:名前とは裏腹に短気で、防衛的な攻撃が多い。インドでは人身事故も発生(5年間に607人死亡)。
  • ホッキョクグマ:完全肉食性、人を獲物として襲うこともある。圧倒的な体格を誇る“最強の熊”。

🟥 特徴まとめ:体格が大きく、縄張り意識や防衛本能が強い。
環境の厳しさが攻撃性を高めているタイプ。


🌲 臆病・警戒心が強いタイプ

ツキノワグマ・アメリカクロクマ

  • ツキノワグマ:本来は臆病で人を避けるが、驚かせたり子連れの場合は攻撃的になることも。
  • アメリカクロクマ:木登りが得意で、人との距離を取る傾向が強い。実は黒だけでなく茶や金色など多彩な毛色がある。

🟧 特徴まとめ:人との接触を避ける傾向があり、争いを好まない。
ただし追い詰められると防衛的に攻撃に転じることもある。


🍃 温厚でおだやかなタイプ

マレーグマ・メガネグマ・ジャイアントパンダ

  • マレーグマ:世界最小の熊。果実や昆虫を食べ、見た目も子犬のよう。温厚で人を襲う例はまれ。
  • メガネグマ:南米アンデスに生息。果物中心の生活で温和な性格。
  • ジャイアントパンダ:熊の仲間だが、竹を主食とする穏やかな性格。人への攻撃例はほとんどない。

🟩 特徴まとめ:植物や果物を中心に食べる穏やかな雑食性。
基本的に人を避け、争いを避ける“平和主義タイプ”。

こうした性格の違いは、主に生息する環境や食べ物の違いから生まれたものです。
北極のような過酷な環境では生き抜くために攻撃的に、熱帯の森では争いを避けるために穏やかに——。
それぞれの熊が、自分の暮らす場所に合わせて“性格を進化させてきた”ともいえます。

熊の種類と英語名|和名と英名を一発チェック

世界の熊8種類と、日本に生息する2種類の熊の和名と英語名を一覧にまとめました。
熊は国や地域によって呼び方が異なるため、海外の文献やニュースを調べる際に役立ちます。

和名英語名
ヒグマBrown Bear / Grizzly Bear
ツキノワグマAsian Black Bear
アメリカクロクマAmerican Black Bear
ホッキョクグマPolar Bear
マレーグマSun Bear
ナマケグマSloth Bear
メガネグマSpectacled Bear / Andean Bear
ジャイアントパンダGiant Panda

Q&Aでわかる「熊の種類」のギモン|日本に熊は何種類?一番危険なのは?

ここまで読んで、世界の8種類の熊について理解できましたか?
最後にクイズでおさらいしてみましょう!

すべての熊の種類がわかるかな?回答は一番下に。

Q. 熊は全部で何種類?
A. 世界には8種類、日本には2種類(ヒグマとツキノワグマ)です。実は「パンダ」も熊の仲間に分類されます。

Q. 日本で一番危険な熊は?
A. 北海道のヒグマです。体重は500kg超になることもあり、世界でも危険度が高い熊のひとつ。

Q. 世界で一番大きい熊は?
A. ホッキョクグマ。体長3m、体重800kg以上に達し、世界最大の陸上肉食獣とされています。

Q. 世界で一番小さい熊は?
A. マレーグマ。体長1.2mほどで、胸に太陽のような斑紋があります。

写真は左上から時計回りに、メガネグマ、マレーグマ、ホッキョクグマ、ヒグマ、アメリカクロクマ、ジャイアントパンダ、ツキノワグマ、ナマケグマ。


まとめ|世界の熊は8種、日本は2種。それぞれ大きさ・危険度に大きな違いあり


和名英語名主な生息地特徴
ヒグマ(グリズリー)Brown Bear / Grizzly Bearヨーロッパ~ロシア、北米、北海道最大3m・500kg超。世界最強の陸上動物の一つ
ツキノワグマAsian Black Bear日本(本州・四国)、中国、アジア各地胸に白い三日月模様。比較的小型で臆病
アメリカクロクマAmerican Black Bear北米毛色は黒だけでなく茶・シナモン色も。人間の近くに現れることも多い
ホッキョクグマPolar Bear北極圏白い毛だが皮膚は黒い。世界最大の肉食哺乳類
マレーグマSun Bear東南アジア世界最小の熊。胸に太陽のような斑紋。木登り上手
ナマケグマSloth Bearインド、スリランカ長い毛、シロアリやアリを食べる昆虫食。意外と獰猛
メガネグマSpectacled Bear / Andean Bear南米アンデス山脈目の周りの白い模様が特徴。比較的温厚
ジャイアントパンダGiant Panda中国クマ科の中でも特殊。竹を主食とする白黒の熊

  • 世界の熊は8種類、日本はヒグマとツキノワグマの2種類
  • 大きさや危険度は種によって大きく異なる
  • 「黒い熊=ツキノワグマやアメリカクロクマ」「白い熊=ホッキョクグマ」など、色の呼び名でも分類される

熊は見た目の印象だけでなく、種類ごとの特徴を知ることが安全対策の第一歩です。

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この記事の執筆者 / 監修者

らみえる
らみえる
動物専門・ペット特化のWebライター・ディレクター・デザイナー。慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、大手企業で広報や編集校正の仕事を経て、猫専門ペットホテル猫専門ペットホテル・キャッツカールトン横浜代表、動物取扱責任者、愛玩動物飼養管理士。
幼少期から犬やリス、うさぎ、鳥、金魚など、さまざまな動物と共に過ごし、現在は4匹の猫たちと暮らしています。デザインと言葉で動物の魅力を発信し、保護活動にもつなげていきたいと思っています。
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