【2025年版】熊の総まとめガイド── 駆除・共存・恐怖から考える、人と熊の関係

のこと。マルシェ兵庫ペット医療センター

熊は、かわいいとも怖いとも言われ、ときに「かわいそう」と語られることもある動物です。
ニュースでは出没や被害が伝えられ、一方で動物園や牧場では親しみのある存在として紹介されることもあります。
こうした評価の揺れは、熊そのものが変わったからではありません。人と熊の距離が、時代とともに変化してきた結果です。

このページでは、熊に関する情報をただ並べるのではなく、日本で熊がどのように存在し、人とどのような関係を結んできたのかを整理します。
正解を出すためではなく、考えるための「総まとめ」です。

目次

熊は「同じ熊」ではない──種類の違いが、人との距離を決めてきた

日本に生息する熊は、主にヒグマとツキノワグマの2種類です。
体の大きさや生息地、行動範囲には明確な違いがあり、それぞれが人との関わり方にも影響を与えてきました。

熊に対する恐怖や危険性は、「熊だから一律に危ない」というものではありません。
どの種類の熊が、どの環境で、人の生活圏と重なっているのかによって、状況は大きく変わります。

種類の違いを知ることは、熊を分類するためではなく、
人がどのような距離感で向き合うべきかを考えるための前提になります。

  • ヒグマ(動物図鑑)
    北海道の森に暮らす日本最大の野生動物。
    生態、文化との関わり、そして出没が増える理由まで、科学的な視点でまとめています。
  • ツキノワグマ(動物図鑑)
    本州・四国の山地に広く暮らす日本固有のクマ。
    胸の“白い三日月模様(ツキノワ)”が名前の由来で、ヒグマより小型で森林適応性が高いのが特徴です。樹上行動・食性・繁殖のしくみ、そして里山に出てくる理由まで、ツキノワグマの暮らしを日本の最新研究にもとづいてわかりやすくまとめています。

熊の生き方を知る──食性と冬眠が教えてくれること

熊の行動を理解するうえで欠かせないのが、食性と冬眠です。
熊は肉食動物ではなく雑食性で、季節ごとに食べるものを大きく変えながら生きています。
また、冬眠という生理的な適応も、行動範囲や出没時期と深く関係しています。

熊の生き方を知ることは、「なぜこの時期に出てくるのか」「なぜ人里に近づくのか」を理解する手がかりになります。


熊が人里に現れる理由──生息地が“重なってしまった”という現実

熊が人里に現れるようになった理由を、「熊が増えたから」「凶暴になったから」と考えてしまうと、状況を見誤ります。
実際には、熊の行動が大きく変わったというよりも、人の生活圏が山の近くまで広がり、生息地と重なってしまったことが大きな要因です。

分布マップを見ると、熊が暮らす地域は限られており、全国どこにでもいるわけではありません。
それでも出没が身近に感じられるのは、森と人里の境界が曖昧になった結果です。
熊の問題は「野生動物の異変」ではなく、人間側の環境変化として捉える必要があります

  • 熊がいない都道府県もある? なぜいないのか、定着していないのか、などを徹底調査。

人は熊をどう見てきたのか──観光・学習・保護という選択

熊牧場や展示施設は、熊を「身近に見られる存在」として紹介してきました。
そこには娯楽の側面もありますが、それだけではありません。
野生の熊と安全な距離を保ちながら観察し、学ぶ場としての役割も担ってきました。

一方で、人が管理する環境で熊を飼育することへの葛藤や課題も存在します。
熊牧場は、人が熊を一方的に利用する場所ではなく、人間の都合・安全・配慮が交差する、あいまいな関係性の象徴とも言えます。
熊をどう見るかという問いは、そのまま人の姿勢を映し出しています。


熊は本当に「悪者」なのか──駆除・被害・恐怖の裏側

熊に関するニュースの多くは、出没や被害、駆除といった結果を伝えます。
そのため、熊は「危険な存在」「排除すべき存在」と受け取られがちです。しかし、その出来事の背景には、必ず人の生活や判断があります。

熊が人里に現れたとき、現場では迅速な対応が求められます。
人の命や暮らしを守るため、駆除という選択が取られることもありますが、それは簡単な決断ではありません。
誰かが責任を引き受け、選ばざるを得ない状況があるという事実も、同時に存在します。

熊を悪者として切り取るだけでは、問題の本質は見えてきません。
恐怖と現実のあいだにある構造を知ることが、冷静に向き合う第一歩になります。

  • 熊に遭遇したらどうすればいい?そもそも熊に出会わないためにできることはあるの?わかりやすくまとめました。

熊と関わる仕事が教えてくれること──誰かが判断を引き受けている

熊と人との関係は、自然に任せて成り立っているわけではありません。
被害が出そうなとき、あるいは実際に出没が起きたとき、現場では自治体が対応方針を定め、必要に応じて猟友会などの協力を得ながら対応が進められます。

それは「熊をどう扱うか」という単純な話ではなく、人の命や暮らしを守り、被害をこれ以上広げないための現実的な対応です。
一方で、研究者や飼育員、教育に携わる人たちは、熊の生態を調べ、正しい知識を伝え、事故を未然に防ぐ役割を担ってきました。

熊と関わる仕事や学びは、理想論だけでは成立しません。
誰かが責任を引き受け、向き合い続けているからこそ、社会は熊という野生動物と距離を保ちながら共存し続けています。

(※ 動物や生き物に関わる仕事全体については
 「動物に関わるお仕事一覧」記事を参照)


熊の話を、ここで一区切りにする

熊について調べ、書き、向き合っていく中で、ひとつの明確な答えにたどり着くことはできませんでした。
熊は怖い存在であり、ときに人の暮らしを脅かします。
その一方で、意味なく人を襲う存在でも、悪意を持った存在でもありません。

駆除・共存・保護。どの言葉も正しく、同時に不完全です。
だからこそ、熊の問題は感情だけで判断されるべきではなく、知ること・考え続けることそのものが、私たちにできる関わり方なのだと思います。

熊の話は、ここで一区切りにします。
この経験を踏まえ、次はまた別の動物との関係に目を向けていきます。

よくある質問(FAQ)

Q. 日本に生息する熊の種類は?
A. 北海道の「ヒグマ」と、本州・四国の「ツキノワグマ」の2種類です。

Q. 熊がいない県はどこ?
A. 沖縄などでは定着確認がありません(詳しくは「熊がいない県」記事で整理しています)。

Q. 熊に会える場所は?
A. 北海道の登別や秋田のくまくま園、岐阜の奥飛騨クマ牧場などがあります。

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この記事の執筆者 / 監修者

らみえる
らみえる
動物専門・ペット特化のWebライター・ディレクター・デザイナー。慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、大手企業で広報や編集校正の仕事を経て、猫専門ペットホテル猫専門ペットホテル・キャッツカールトン横浜代表、動物取扱責任者、愛玩動物飼養管理士。
幼少期から犬やリス、うさぎ、鳥、金魚など、さまざまな動物と共に過ごし、現在は4匹の猫たちと暮らしています。デザインと言葉で動物の魅力を発信し、保護活動にもつなげていきたいと思っています。
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