過去最悪から大幅改善!被害件数の推移を振り返る
人里周辺で暮らし、街中に出没するクマはアーバンベア(都市型クマ)と呼ばれ、近年増えています。最近では秋田県秋田市のスーパにクマがとどまる騒ぎが記憶に新しいです。
【速報】秋田市のスーパー「いとく」にクマが侵入 従業員1人けが 現在も立てこもる
— 河北新報オンライン (@kahoku_shimpo) November 30, 2024
記事はこちら👇https://t.co/6n7b5JeQIy
環境省が発表した全国統計によると、令和6年度のクマによる人身被害は78件、被害者数は81人。
過去最悪だった令和5年度の193件(被害者数212人)からは大幅に減少しているものの、被害は深刻です。
過去5年間の人身被害件数(年度合計)
年度 | 被害件数 | 被害者数 | 死亡者数 |
---|---|---|---|
令和2年度 | 143件 | 156人 | 2人 |
令和3年度 | 80件 | 88人 | 5人 |
令和4年度 | 71件 | 75人 | 2人 |
令和5年度 | 198件 | 219人 | 6人 |
令和6年度 | 79件 | 82人 | 3人 |
それでも令和6年度は前年に比べて約60%減少しました。
なぜ減った?クマ被害減少の3つの理由
専門家は、山にクマの餌が豊富だったことや、前年度の個体数減少対策が影響していると分析しています。
- 山での餌の豊富さ
令和6年度は、山でクマが好むドングリなどの餌が豊富で、クマが人里に降りてくる頻度が減少しました。 - 個体数の減少
たとえば秋田県では、令和5年度に例年を大幅に上回る約2,300頭のクマを捕獲。個体数減少が今年の出没件数減少に寄与したと考えられています。 - 果樹や放置された作物の伐採:人里近くでの餌を減らし、クマが集まる原因を排除。
- 情報共有の強化:スマートフォンアプリで出没情報を確認・投稿できる仕組みを整備。
被害ゼロに向けた取り組みが進化中!必要な3つの課題
環境省は鳥獣保護管理法の改正を目指しており、一定の条件下で市街地でのクマ捕獲を可能にする方針です。また、引き続き以下の対策が求められます。
- 山間部の環境整備…人里へのクマの接近を防ぐための森林管理や餌の適切な処理。
- 地域住民への情報提供…出没時の注意喚起や適切な対応方法の普及。
- 持続的な個体数管理…駆除だけでなく、自然環境とのバランスを保つ取り組みが重要です。
クマ被害の減少のために努力をしよう
秋田県にはスーパーに現れたクマを駆除するにあたり「クマを殺すな」と他の地方からたくさんのクレームが来たようです。
クマを眠らせるとかいろいろな方法はありますが、調べてみるとどれも難易度が高いようです。
秋田 スーパーのクマ バックヤードで確認 わな設置で捕獲へhttps://t.co/8Y6xfrEvl5 #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) December 1, 2024
秋田県知事があまりにひどいクレームに対しては「お前のところにクマを送る」と言ってSNSで称賛されていました😂。
クマ駆除に対する秋田県知事のクレームへの対応。
— 就活ネキ@26卒/27卒 (@BowksAna) January 19, 2025
全上司が見習うべき姿勢ってリアルにこれ。 pic.twitter.com/yRzBfDGuqr
自宅や、自宅そばのスーパーにクマが居座っていたら駆除もやむを得ないと、記者個人としては思います。
クマは臆病なので、クマも本来人に会いたくはないのです。
令和6年度のクマによる人身被害は、駆除や環境整備の取り組みの成果が見られる結果となりました。人とクマがまずは出会わないように生活圏をわけていくことで、今後も、被害をさらに減らしていきたいですね。
クマの関連記事はこちら
ヒグマとツキノワグマの違いはこちら↓
ヒグマについて学びたい人はこちら↓
クマ対策専門のわんこ「ベアドッグ」もご紹介♪
この記事の執筆者 / 監修者
-
▷動物専門・ペット特化ライター&デザイナー
▷慶應義塾大学卒
▷会員制ねこ専用ホテル&シッター・キャッツカールトン代表
▷動物取扱責任者・愛玩動物飼養管理士
▷現在は猫4匹との暮らし。幼少時から犬、リス、うさぎ、鳥、金魚などさまざまな動物と過ごし、生き物を愛してやまない毎日。
▷前職は一般企業で広報、編集校正やってました。
らみえるってこんな人