【保存版】熊に遭遇したときの正しい対処法|出会ったらどうする?ヒグマ・ツキノワグマの安全マニュアル2025

のこと。マルシェ兵庫ペット医療センター

熊との遭遇は、登山・キャンプ・里山歩きなど、だれにでも起こり得るリスクです。
近年はヒグマ・ツキノワグマともに人里への出没が増え、正しい知識が命を守る鍵となっています。

本記事では 「何をしてはいけないか」「どう行動するべきか」 を、初心者でも理解しやすくまとめました。
ヒグマとツキノワグマで異なる 熊スプレーの選び方 も詳しく解説しています。

登山前・外出前に必ずチェックしておきたい“保存版ガイド”です。

🐻 熊について「基本からまとめて知りたい」方へ

熊の総まとめガイド(2025年版)」では、日本の熊の 種類・生息地・冬眠・出没情報・熊牧場までを一つに整理した“熊の百科事典”的なページです。

今読んでいるテーマとも関連が深く、あわせて読むことで熊の生態や最新の出没傾向を立体的に理解できます。

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目次

熊と遭遇したときの基本行動(結論)

熊に遭遇したときの行動は、距離と状況で大きく変わります。まずは“絶対にやってはいけない行動”と“生存率が上がる行動”を結論から整理します。

登山中・散策中にクマと出会ったとき、生死を分けるのは 最初の数秒 です。
まず何をしてはいけないか、どんな姿勢で距離を取るべきかを整理します。

最重要ポイントは 絶対に背を向けて走らない こと。
驚かせたり、追わせたりする行動は絶対に避けてください。

専門家の調査でも、クマ事故の多くは
「人間側が静かに歩いていて、クマが察知できなかった」
という状況で発生しています。

つまり、

  • 走らない
  • ゆっくり後退する
  • 背を向けない
  • 目を離さない
  • 刺激しない
  • 子連れグマには絶対近づかない

クマは本来おとなしい動物ですが、
“驚いたとき・子を守るとき・餌場を守るとき” に攻撃に転じます。


クマを“遭遇前に避ける”ための予防策

登山道に残されたクマの足跡・フン・爪痕が描かれ、登山者が引き返す判断をしている図。
登山道に残されたクマの足跡・フン・爪痕が描かれ、登山者が引き返す判断をしている図。

ほとんどのクマ事故は「互いが気付かずに近づきすぎる」ことが原因です。山に入る前に知っておきたい“遭遇そのものを避ける方法”をまとめました。初心者でもすぐ実践できるものばかりです。

音を出す(鈴・ラジオ・会話)

クマは人の気配を感じると自ら離れていくため、音を出すことは最も簡単で効果的な予防法です。どんな音が有効なのかをまとめます。

そのため クマベルやラジオ、複数人での会話 がとても有効です。

  • クマよけベル(ヒグマ・ツキノワ共通)
  • ラジオを流す
  • 複数人で会話しながら歩く
  • 時々、手を叩く

※「ヒグマ地域向け」表記があるベルは、大音量・高音タイプという意味で、機能そのものは同じです。

痕跡を見つけたら即引き返す

クマの痕跡は、人から見れば些細に見えるものでも、実際には「すぐ近くに熊がいる」サインであることが多いです。特に新しいフンや足跡は数分〜数時間以内に通過した印。熊は一定のルート(獣道)を繰り返し利用するため、痕跡が見つかった時点で撤退することで遭遇のリスクを大幅に減らせます。

フン、足跡、爪痕、倒された倒木は、近くにクマがいるサイン。
どんなに近道でも 必ず引き返す のが基本です。

痕跡を見つけたら引き返す

  • 足跡
  • フン
  • 爪痕(木の傷)
  • 熊道の踏み跡

1つでも見つけたら すぐに撤退 が鉄則です。

農作物・果樹を放置しない

クマの人里への出没は、放置された食べ物が原因になることが多いです。家庭やキャンプ場で今日からできる予防策をまとめます。

人里へのクマ出没は、“食べ物がある場所”を学習した個体が増えることで起きます。

人里に降りてくるクマの多くは「餌付けされた経験」を持つ個体。
外に置きっぱなしの果物・残飯・ペットフードも強い誘因になります。

  • 放置果実(柿・栗・ヤマブドウなど)をそのままにしない
  • 外置きの生ゴミ・野菜くず・ペットフードは厳禁
  • キャンプ時は食品を外に放置しない

一人で山に入らない・朝夕を避ける

クマが最も活動するのは薄暗い時間帯で、単独行動は遭遇リスクを大きく高めます。安全な時間帯と行動のポイントを整理します。

さらに単独行動は“無音で歩く”ケースが増え、事故につながりやすくなります。時間帯と人数は重要な安全要素です。


クマよけベルはどこまで効果がある?

登山者が山道で熊鈴を鳴らしながら歩き、遠くのクマがその音に気付いて離れていく様子を表した図

「ベルを鳴らしていれば安全」と思われがちですが、実際には条件や地形で効果が大きく変わります。正しい理解と選び方を押さえておきましょう。

クマよけベルは万能ではありませんが、条件を理解して使えば非常に有効なツールです。効果が出る場面と限界について解説します。

ベルの原理

ベルそのものにヒグマ用・ツキノワグマ用の違いはありません。
ベルは 「ここに人がいるよ」 と知らせる装置で、ヒグマ・ツキノワ両方で共通です。

ヒグマ地域での注意点

北海道大学の調査でも
「ベルは万能ではない」
ことが示されています。
音+複数人数+痕跡判断の組み合わせが最も安全です。

選び方のポイント

ベルの性能差は“音質・音量・素材”で大きく変わります。自分が歩く山域にあわせて選ぶことで、より確実にクマへ存在を知らせることができます。

  • 素材(真鍮・鉄・ステンレス)
  • 音質(高音 / 低音)
  • 音量
  • 消音機能の有無

広い山林では高音量モデルが効果的です。


熊スプレーの選び方(ヒグマ用・ツキノワグマ用の違い)

熊スプレーは“どれでも良い”わけではありません。ヒグマ地域と本州では適切なタイプが異なるため、選び方を分かりやすく整理します。

熊スプレーは「どれを買っても同じ」ではありません。熊スプレーは外観が似ていても中身は別物。
誤った選択は大きな危険を伴います。

ヒグマ用(北海道・海外の大型熊)

  • 非常に強力
  • 長距離噴射
  • 油性で生体への刺激が強い
  • 強烈すぎるため、ツキノワグマや人には危険

北海道では必須装備。

水性は本来、人や小〜中型動物向けに設計が多く、ヒグマ相手には効果が不十分な場合があります。

ツキノワグマ(本州・四国の山域)

  • 中威力で安全性を考慮
  • 水性スプレー
  • ヒグマには “弱すぎて効かない”
  • 本州〜四国

多くの“ツキノワグマ用”水性スプレーは、本州/四国で一般的に使えるとしていますが、製品ごとの射程・容量・濃度・注意書きを必ず確認してください。

わたし(らみえる)が購入したスプレーも ツキノワグマ用(野生動物用) のタイプでした。
サイズも持ちやすく、登山者に向いています。


実際に遭遇したときの対処法(距離別)

熊に遭遇した際の距離別行動の図解(20m/10m/5m)
熊に遭遇した際の距離別行動の図解(20m/10m/5m)

クマとの距離によって、取るべき行動は大きく変わります。焦らず判断するために、距離別の“最適行動”をまとめました。

遭遇時の基本行動(走らない・背を向けない・ゆっくり後退・防御姿勢)は種に関わらず共通

20〜50m:まだ余裕がある距離

  • 立ち止まり、熊を刺激しない
  • ゆっくり後退しながら距離をとる
  • 大声を出さない(怒鳴るのは逆効果)

10〜20m:明らかな警戒距離

  • 熊の様子をよく見る(立ち上がるのは威嚇ではなく確認動作)
  • 背中を向けず、少しずつ後ろへ下がる
  • 熊スプレーの安全装置を外して準備

5〜10m:攻撃の可能性

  • 走らない
  • 熊が突進してきたら、スプレーを相手の顔方向へ噴射

※スプレーの有効射程(2〜3m〜10m超)は製品ごとに異なるため、必ずラベルの指示に従うこと

万一倒れた場合

クマが突進する直前、登山者がうつ伏せになり頭部を腕で守る姿勢を示した安全行動図。
クマが突進する直前、登山者がうつ伏せになり頭部を腕で守る姿勢を示した安全行動図。
  • 反撃しない(挑発行動になる)
  • うつ伏せになり、両腕で首と後頭部を守る
  • うつ伏せで丸まり、動かない

遭遇してしまったときの行動マニュアル

クマがこちらを見ている、近づいてくる──そんな緊急時に重要なのは、パニックにならないこと。攻撃を誘発する行動と、生存率を高める姿勢をわかりやすく解説します。

走らない・背を向けない

背中を見せると追跡本能を刺激してしまいます。

ゆっくり後退する

クマが立ち止まり、こちらの様子を見ている場合は
視線を外さず、ゆっくり距離を取る のが基本。

威嚇行動の見分け方

  • カッカッという歯を鳴らす
  • 前足で地面を叩く
  • 体を揺らす

これらは「近づくな」という警告です。

攻撃寸前の姿勢

倒されそうになったら
両腕で頭部を覆い、うつ伏せになって体を丸める
頭と首を守ることが生死を分けます。


出没情報は必ず「最新の自治体ページ」で確認

スマートフォンで自治体のクマ出没情報マップを確認している図。位置情報と日付が強調されている。
スマートフォンで自治体のクマ出没情報マップを確認している図。位置情報と日付が強調されている。

クマの位置情報は日単位で変化します。SNSや噂よりも、公式の自治体データが最も正確で安全です。出発前の“必須チェック”として習慣化しましょう。

クマは移動が早く、1日で数km移動します。
古い情報では安全判断ができません。

最新の出没マップはこちら
https://pandanocoto.com/article/contents/tsukinowaguma-seisokuchi

2025年の熊被害速報はこちら
https://pandanocoto.com/article/contents/bear-news-2025nov

まとめ

グリズリー
グリズリー

予防・装備・行動の3つを理解しておけば、クマのいる自然でも安全に楽しめます。最後に要点をシンプルに振り返ります。

クマは本来おとなしい動物ですが、条件が重なると攻撃が起きます。
以下の3つだけでも頭に入れましょう。

  • 音を出す
  • 痕跡を見たら引き返す
  • スプレーなど装備の理解

自然を正しく知ることが、安全への第一歩です。

よくある質問(FAQ)

クマ対策で特によく聞かれる質問を、簡潔にまとめました。初めての登山者や里山住民が気になる疑問を中心に解説しています。

熊に背を向けて逃げてはいけないのはなぜ?

追われることで熊の本能が刺激され、攻撃行動に発展します。

ツキノワグマは小さいから安全?

いいえ。臆病ですが、追い詰められると攻撃し、死傷事故も起きています。

クマよけベルは本当に効果ありますか?

効果あり。ただし“静かな山域で使うからこそ効果が出る”ので、常にチリンチリン鳴らせばOKというわけではありません。

ヒグマとツキノワグマで対策は違う?

遭遇時の行動はほぼ同じですが、熊スプレーのみ明確に違うため、地域に応じた選択が必要です。

熊は匂いで人間を察知できますか?

嗅覚は犬の数倍。風向きで気づかれやすい。

クマに遭遇したときスマホのライトを当てても大丈夫?

強い光は刺激することがあるためNG。

熊はどれくらいの距離で威嚇行動をとる?

10〜20mが“怒らせないための警戒距離”。

参照した主な資料

あわせて読みたい|熊についてもっと知ろう

熊たちが、野生ではどこに暮らしているのかをチェック。

熊がいない県はどこ? なぜいないのかを徹底解説。

ヒグマとツキノワグマの違いを徹底比較。

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登別温泉からアクセス抜群!山頂で出会うエゾヒグマの姿を現地レポート。

熊に遭遇したときの安全ガイド

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実際の獣害やヒグマの生態に興味を持った人におすすめの読み物。

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2024年のクマ被害情報

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熊の保護や研究、動物関連の仕事に興味がある方におすすめ。

この記事の執筆者 / 監修者

らみえる
らみえる
動物専門・ペット特化のWebライター・ディレクター・デザイナー。慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、大手企業で広報や編集校正の仕事を経て、猫専門ペットホテル猫専門ペットホテル・キャッツカールトン横浜代表、動物取扱責任者、愛玩動物飼養管理士。
幼少期から犬やリス、うさぎ、鳥、金魚など、さまざまな動物と共に過ごし、現在は4匹の猫たちと暮らしています。デザインと言葉で動物の魅力を発信し、保護活動にもつなげていきたいと思っています。
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