オカピOkapi

オカピ
カテゴリ 世界三大珍獣
種類 オカピ
英語表記 Okapi
大きさ 体長1.5-2.5 m
重さ 200~350 kg
平均寿命 25~30年前後

オカピの特徴

哺乳綱偶蹄目(鯨偶蹄目とされる場合もあり)キリン科オカピ属に分類され、キリン科はキリンとオカピのみとされています。オカピはメスの方が大きく、オスにはキリンに似て額に角が2本あります。どちらかというとウマのような体型をしており、模様は主に黒褐色ですが、お尻から脚にかけて白と黒褐色の縞模様があるのが特徴的です。体型や縞模様からシマウマの仲間と間違いやすいですね。この模様は、オカピの生息地であるコンゴ民主共和国の熱帯雨林では保護色になるうえ、子どものオカピが自分の母親を見分けるのに役立つともいわれています。その美しい模様から「森の貴婦人」とも呼ばれることも。ジャイアントパンダ、コビトカバに並んで「世界三大珍獣」とされていることから、最近は認知度も上がっています。
参考:【2024】日本でオカピがいる動物園は2つ!全4頭の名前、特徴、会える場所を紹介

オカピの性格

オカピは警戒心がとても強い動物です。縄張りにも非常に神経質で、ひづめから分泌物を出したり、オスが尿をまき散らすといったことで縄張りを主張します。昼行性で、草原で暮らすキリンと違って群れでの行動はせず、基本的には単独またはペアで生活します。慎重な性格のオカピですが、動物園にいる人に慣れたオカピになかには、穏やかで落ち着いた個体もいるそうです。

オカピの飼い方

果物や木の葉、芽など、植物を主食とし、1日に合計約20kg~25kg食べます。時には、栄養補給のために川底の粘土やコウモリの糞を食べるという報告もあります。動物園では人工飼料のペレットやニンジン、サツマイモも食べるようです。オカピはキリンと同様に長い舌を持つため、木の枝についた葉を巻き取ることができます。オカピにも4つの胃があり、キリンやウシのように植物の消化に役立っています。

オカピの歴史・起源・生態

オカピは1901年に発見されました。比較的新しく発見された動物であり、日本では1999年に初めて動物園にて公開されました。繁殖に成功し、赤ちゃんオカピが公開されたときはニュースにもなりました。オカピの先祖は、2000万年前から森林に住んでいたといわれています。草原に進出して群れで暮らす選択をしたのがキリンで、そのまま森林での生活をしたのがオカピだという説が濃厚です。オカピは非常に警戒心が強いため、野生の生体はほとんどわかっていません。

オカピの気を付けたい病気

腹膜炎

オカピの一口メモ

「世界三大珍獣」のオカピは、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに登録されており、絶滅危惧種とされています。近年の森林伐採によりの生息地を奪われたり、分布地であるコンゴ民主共和国での武装勢力によりオカピの保護活動が厳しい状況にあります。このような事情から、オカピについて世界の人々に知ってもらうため、「オカピ・コンサベーション・プロジェクト(オカピ保全プロジェクト)」という団体が、10月18日を「世界オカピの日」と定めました。日本でもオカピについてのワークショップやアフリカンマーケットが開催され、売り上げの一部はオカピ保全プロジェクトへ送られます。

獣医師監修

本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。

この記事の執筆者 / 監修者

獣医師ニノマユ
獣医師ニノマユ
獣医師免許を取得後、都内動物病院にて小動物臨床に従事。その後はペット損保会社にて保険査定や犬猫~エキゾチックアニマルまでの健康相談業務などを担当しておりました。現在は、動物業界の課題について広く視野を持ちたいという想いでweb業界にて働いています。大学時代は動物行動管理学研究室に所属。一番好きなのは羊で繁殖~出荷を経験しました。

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