文鳥(ブンチョウ)Java sparrow

文鳥(ブンチョウ)
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種類 文鳥(ブンチョウ)
英語表記 Java sparrow
大きさ 全長14cm
重さ 22~25g
平均寿命 8年

文鳥(ブンチョウ)の特徴

スズメ目のコンパニオンバードの代表格ともいえる鳥です。文鳥は、オスとメスとで見た目に違いのない雌雄同形の鳥です。とは言え全く区別がつかないわけではなく、オスはメスと比べると体も体重も大きい場合がほとんどです。また、オスは孵化後数か月するとさえずる練習を始めます。求愛に用いられることからも、オスの文鳥の鳴き声は非常に美しいことが知られています。体色は上品な色合いが多く、ノーマルブンチョウ、サクラブンチョウ、ハクブンチョウ、パステルブンチョウ、シナモンブンチョウ、シルバーブンチョウ、クリームブンチョウ、ホオグロブンチョウなどが存在します。飼育下での平均寿命は8年前後とされていますが、飼育方法によっては10年ほど生きることも可能です。ギネス等に登録された正式な記録ではありませんが、過去には18歳生きたとされるブンチョウも存在するようです。

文鳥(ブンチョウ)の性格

賢く、人によく馴れるため、手乗りにして楽しむことが出来ます。積極的で物怖じしない性格で、明るく活発に遊ぶ姿を見られます。縄張り意識は強いので、つがいで飼育する場合には新しくつがいにする鳥との相性を慎重に見極める必要があります。いきなり同じカゴに入れるのではなく、まず別々のカゴに入れたまま近付けて、互いの反応を観察してみると良いでしょう。

文鳥(ブンチョウ)の飼い方

日本の気候に馴染むため飼育は容易です。一般的に室内は10~30度以内であれば飼育可能です。アジア産の鳥ですので、水浴びを好み、湿度の高い環境下で快適に過ごせます。エサや水の腐敗といった衛生に気を付けながら、ケージ内に水浴び器、止まり木など必要な道具を揃えてあげましょう。ブンチョウは専用フードが販売されていますが、それに加えて青菜、ボレー粉(牡蠣の貝殻を細かく砕いたもの)を副食として用意するようにしましょう。

文鳥(ブンチョウ)の歴史・起源・生態

原産地はインドネシア、ジャワ島、バリ島です。日本で古くから繁殖されてきた鳥であり、17世紀には文鳥を紹介する書物が刊行されていたようです。野生の色合いがそのままに出ているのはノーマルブンチョウです。サクラブンチョウは他よりも飼育しやすくブンチョウの普及に一役買ったとされていますが、ブンチョウの知名度をより一層押し上げたのは明治時代に夏目漱石によって書かれた短編「文鳥」かもしれません。作中に出てきているのはハクブンチョウであり、主人公の視点を通して描かれる愛くるしさは、ブンチョウを飼った経験のある人なら大いに共感を呼ぶものと言えるでしょう。インコやカナリアほどのカラフルさを持たないブンチョウですが、大人しくも品のある体色に昔から多くの日本人が惹かれていたことは確かです。

文鳥(ブンチョウ)の気を付けたい病気

トリコモナス症、コクシジウム症、クラミジア症、カンジダ症、副鼻腔炎、気道炎、甲状腺病、卵詰まり

文鳥(ブンチョウ)の一口メモ

ブンチョウの価格相場は2022年現在10000円以下です。体色によって値段差があり、ノーマルブンチョウ、サクラブンチョウは大体2000円程度、ハクブンチョウは3000~4000円程度、珍しい色合いのシルバーブンチョウは5000~10000円程度となっています。ペットショップで購入する方法が一般的であり、特にブンチョウの繁殖期である秋~春では店内に多くのヒナが並んでいるのを見ることが出来るでしょう。ブンチョウは「文鳥」と書きますが、名前の文は文章の意味ではなく文(あや)、つまり織物の綾(あや)と同じ意味であり、文鳥=綾のように(模様や色合いが)美しい鳥という意味なのです。

獣医師監修

本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。

この記事の執筆者 / 監修者

獣医師もも
獣医師もも
北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」 を立ち上げ、日々ブログを更新しています。

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