コビトカバPygmy hippopotamus
カテゴリ | 世界三大珍獣 |
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種類 | コビトカバ |
英語表記 | Pygmy hippopotamus |
大きさ | 体長1.5~1.7m |
重さ | 160~270kg |
平均寿命 | 15~20年(飼育下では40~55年) |
コビトカバの特徴
哺乳網偶蹄目カバ科コビトカバ属の動物です。カバに似ており、カバ科の祖先に近い原始的な特徴がコビトカバに残っているといわれています。カバは、鼻と目と耳が一直線上についています。これは、カバが出産も水中で行うほど一日のほとんどを水中で過ごす上で、頭部の一部を水面に出して呼吸がしやすいように進化したと考えられています。コビトカバは陸で過ごすことの方が長く、出産も子育ても陸上です。そのためか、カバと違って目と耳が横についています。体は一般的には灰黒色です。頭部はその名の通り小型で丸く、愛らしい顔つきをしています。
コビトカバの性格
コビトカバは、カバと違い凶暴性はなく、縄張りに侵入してきた動物に威嚇や攻撃はせず無視するほど温和で平和的な動物とされています。そのおとなしい性格から、野生ではワニや自分より小さいヘビに襲われることもあるようです。動物園では性格に個体差もみられますが、ベースは穏やかで愛らしい動物として人気者になっています。
コビトカバの飼い方
野生下と飼育下での寿命2倍近くの差があります。コビトカバが比較的飼育管理がしやすいことも理由の一つかもしれません。「世界三大珍獣」とされていながらも、動物園のコビトカバの飼育数は上昇しています。動物園では、牧草・乾草、ペレットやヘイキューブ、おから、キャベツを与えることもあるようです。野生では湿気の多い森林に住んでいますが、日本で育てる際は乾燥や紫外線から皮膚を守ってあげることが課題の一つとされています。プールの水温や展示場の加湿に細心の注意が必要です。
コビトカバの歴史・起源・生態
コビトカバは、多くはリベリアに生息しており、コートジボワール、ギニア等の西アフリカの密林に分布しています。低地の森林や沼を好み、夜行性です。一般的には群れを作らず単独で生活しています。草食性で木の葉や果物、水生植物や密林の中でもシダ類を好んで食べます。コビトカバには体毛がありません。皮膚を守るために皮膚から特殊な液体を出すことで、乾燥や紫外線、細菌から守っています。これは汗と間違われやすいですが、汗とは異なる分泌物です。実際の色は透明ですが、光に当たるとピンク色や赤みがかったように見えることから、赤い汗が出ると表現されることもあります。コビトカバの存在は1800年代から知られていましたが、奇形のカバ、カバの変種と考えられていました。1900年代に入りようやく「コビトカバ」として認められました。
コビトカバの気を付けたい病気
皮膚疾患
コビトカバの一口メモ
ジャイアントパンダ、オカピと並んでコビトカバは「世界三大珍獣」として知られています。動物園での飼育数は増えている一方、野生のコビトカバは減少しています。生息地では食用とされることもあることや、生息地である森林の破壊や水質汚染などによって住処が奪われており、絶滅危惧種に指定されています。
獣医師監修
本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。
この記事の執筆者 / 監修者
- 獣医師ニノマユ
- 獣医師免許を取得後、都内動物病院にて小動物臨床に従事。その後はペット損保会社にて保険査定や犬猫~エキゾチックアニマルまでの健康相談業務などを担当しておりました。現在は、動物業界の課題について広く視野を持ちたいという想いでweb業界にて働いています。大学時代は動物行動管理学研究室に所属。一番好きなのは羊で繁殖~出荷を経験しました。
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