コアラKoala

カテゴリ 大きい動物
種類 コアラ
英語表記 Koala
大きさ 65~82cm
重さ 4~15㎏
平均寿命 12~16年
特徴 コアラ科コアラ属に分類される有袋類の動物です。有袋類の代表的な動物といえばカンガルーですが、カンガルーの育児嚢の口が上向きについているのとは対照的に、コアラの育児嚢の口は下向きについているのが特徴です。これはコアラの母親は盲腸で子どものための離乳食を生成するためです。子どもは下に開いた袋から顔を出し、母親の肛門から直接離乳食を食べて育つのです。成長したコアラの体毛は分厚くふさふさとしており、筋肉質で引き締まった体つきです。尾てい骨は残っていますが、尻尾は退化しており存在しません。実は外耳は小さいのですが、体毛が長いために大きく見えます。鼻が大きく嗅覚が発達しているため、約600種類もあるユーカリの葉の種類を区別できるとされています。オーストラリア大陸の森林地帯に分布するコアラですが、北部と南部で個体に特徴の違いがあり、南部の個体の方が比較的大柄です。また体毛の色も、北部は背中が灰色、南部は赤褐色となっています。日本では別名「子守熊(コモリグマ)」または「袋熊(フクログマ)」と呼ばれることもあります。
性格 野生のコアラは普段単独で暮らします。そのため縄張り意識が強い生き物です。縄張りに侵入されると果敢に戦い、噛みついたり引っかいたりして追い出します。かわいい顔やおっとりとした姿からは想像もできないほどの荒々しい気性を秘めています。ストレスに弱いことでも知られており、人間に無理に抱かれたりするとストレスを感じ免疫力が下がり、感染症を発症するとも言われています。
日常の世話 コアラは通常単独で暮らします。繁殖期にのみオスメスが2頭で過ごしたり、母親と子どもが一緒に生活しています。大半の時間を樹上で過ごしますが、特定の巣を持つことは無く、休む際には葉がよく生い茂り光や雨をしのげる場所を探し、留まります。薄明薄暮性のため、早朝と夕方に活動します。天敵は猛禽類、ディンゴ、野犬、キツネ等です。草食性で、ユーカリ、アカシア、ティーツリーの葉や芽を食べます。一日の食事量は約500g~1㎏です。1日の内18~20時間は休むか寝るかして過ごすコアラですが、これは主食であるユーカリが原因です。ユーカリは昆虫や動物に食べられることを防ぐためにタンニンや油を多く含んでおり、動物のエサとしては非常に効率の悪い植物です。これをコアラは2メートルもある盲腸で発酵させ、毒素を分解することでようやく消化吸収しています。栄養に乏しく消化にも時間がかかるユーカリを主食にしているため、活発に活動するとエネルギー不足に陥ってしまうので、エネルギー節約のために1日の大半を眠って過ごしているのです。
歴史・起源・生態 コアラの祖先は約4500万年前に出現したとされています。オーストラリア大陸の先住民であるアボリジニの人々と共存しながら、長い間個体数を増やしてきました。しかし1788年からヨーロッパ人がオーストラリア大陸に入植、これにより森林伐採による生息地の減少、毛皮目的での乱獲等により一気に数が減少してしまいました。1930年代には入植前の約50%にまで分布域が減少してしまったとされています。現在ではオーストラリア州政府により保護種として認定されています。2022年には大規模森林火災によりユーカリの森と共に数多くのコアラが焼死、もしくは生息地を失う事態に陥り、絶滅の危機が増大したとして絶滅危惧種に指定されることとなりました。
気を付けたい病気 クラミジア感染症
一口メモ コアラはオーストラリア政府により商取引が禁じられている動物です。そのため個人がペットとして飼育することは出来ません。パンダと同様に、動物園などの飼育環境が整った場所へ貸与や譲受という形でオーストラリア国外への移送が可能となっています。ロッテの有名なお菓子「コアラのマーチ」は日本にコアラが初来日する際に、コアラに可愛いイメージを持ってもらおうという想いから名付けられたものだそうです。日本でコアラに出会える動物園は、埼玉県の「埼玉こども動物自然公園」、東京都の「多摩動物公園」、神奈川県の「金沢動物園」、愛知県の「東山動植物園」、兵庫県の「神戸市立王子動物園」、兵庫県の「淡路ファームパーク イングランドの丘」、鹿児島県の「平川動物公園」の全7か所です。日本全国で動物園は115園、そのうちたった7園でしか見られないコアラはとても希少な存在なのです。
著者情報 どうぶつのこと。運営スタッフ