トカゲLizard

トカゲ
カテゴリ 爬虫類
種類 トカゲ
英語表記 Lizard
大きさ 2cm~3m※種によって様々
重さ 0.1g~100㎏※種によって様々
平均寿命 10~15年※種によって様々

トカゲの特徴

トカゲとは有鱗目トカゲ亜目に分類される爬虫類の総称です。有隣目にはヘビも属しており、分類上トカゲとヘビはとても近い生き物です。分かりやすい違いはまぶたの有無・耳の穴の有無・蛇腹の有無などです。トカゲは地球上でもっとも栄えている爬虫類とされており、熱帯地方を中心に4000種以上存在することが知られています。最小種は29㎜、最長種は475cm程度で、品種によって全長が大きく異なります。トカゲの多くは樹上棲で、尻尾切り(自切)や脱皮、環境の変化に応じて体色変化するといった特徴的な生態をしています。体色変化する種の代表格はカメレオンですが、他の種であっても微妙な体色変化が可能なことが知られています。日本においてペットとして飼育されている種は多く存在しますが、その中でも広く人気を集めているのはフトアゴヒゲトカゲ、ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコとも呼ばれる)、ヒナタヨロイトカゲ、オニプレートトカゲ、アオジタトカゲ、ニホンカナヘビ、ニホントカゲ、ローソンアゴヒゲトカゲといった品種です。他にも、珍しい種や飼育が難しい種などペットとして愛されている品種は枚挙に暇がなく、ニシアフリカトカゲモドキ、アルマジロトカゲ、テキサスツノトカゲ、ウォータードラゴン、アカメカブトトカゲ、エリマキトカゲ、ミズオオトカゲ、サバンナモニター、トゲオアガマ、グリーンイグアナ、マダガスカルヒルヤモリなどが知られています。

トカゲの性格

トカゲは基本的にどの種であっても臆病な性格をしています。特に繁殖期には威嚇などの攻撃的な行動をとることが知られています。犬や猫のような懐き方をすることはなく、コミュニケーションを取ることは難しいことを念頭に置いておく必要があります。世話を繰り返すことで特定の人間の匂いに慣れさせ、匂いに対して警戒しなくなるという事例は存在するようです。とはいえ無理に手のひらに乗せたり撫でたりといった行為はストレスを与える行為です。独特の姿や動きを見て楽しむ観賞用のペットとして割り切りましょう。

トカゲの飼い方

初めてペットを飼育するという人には難易度の高い生き物と言えるでしょう。しかし、いくつかの点をクリアできるのであればトラブルは比較的少なく飼育できる生き物です。まずケージの外に出すことはほぼないため、飼育スペースがコンパクトです。威嚇の時に空気を吐き出すことはありますが、ほとんどのトカゲは鳴かないため都心部のマンションであっても騒音を心配する必要がありません。飼育の難易度を上げている点についてですが、まず家に迎えるための飼育設備などに関する初期費用がそれなりにかかります。生き餌を好むという性質があるため、与える主食になるコオロギ、ミルワームといった昆虫の類に抵抗がある場合にもトカゲの飼育は断念した方が良いでしょう。食の好みが急に変わり、昨日までは食べていたエサをいきなり拒否するようになるといった起こりうるため、飼い続ける限りエサについては悩みが尽きないかもしれません。トカゲを診療してくれる動物病院は少ないため、病院にかかりたいと思った時に非常に遠方に出かけなければならない可能性もあります。いざ飼育を始めてから慌てることのないように覚悟しておくべきポイントが多い生き物であることを知っておきましょう。

トカゲの歴史・起源・生態

最古のトカゲと呼ばれる生き物「メガキレラ(Megachirella wachtleri)」の化石はイタリアアルプスで発見されています。発見された当時は有鱗目の進化史についての理解が追い付いておらず「爬虫類有鱗目」の祖先であることを科学的に十分には説明できませんでした。しかし近年分析技術と進化史に関する理解が進んだことにより、「メガキレラ(Megachirella wachtleri)」が最古の有鱗目であることが明らかとなりました。地球上において他の追随を許さないほどの多様性を持つ有鱗目の系統樹を解明するための、貴重な手掛かりとされています。現在のトカゲは、南極大陸などの極地、高山を除くあらゆる場所に適応し、生息しています。基本的には昆虫食を中心とした肉食ですが、植物を食べる雑食の種も存在し、分類・種によって食性が異なるためペットとして飼育する際にはその種特有のしっかりと食性を調べておく必要があります。ほとんどのトカゲは毒を持ちませんが、メキシコのメキシコドクトカゲ、アメリカのアメリカドクトカゲ、インドネシアのコモドオオトカゲの3種のみが毒を持ちます。

トカゲの気を付けたい病気

拒食、くる病、脱皮不全、細菌性皮膚炎、呼吸器疾患、卵巣・卵管疾患

トカゲの一口メモ

各種トカゲの相場価格は品種によって大きく異なります。2022年現在、人気のある種のいくつかについて、目安となる平均価格は以下になります。フトアゴヒゲトカゲは7000~30000円前後、ヒョウモントカゲモドキは5000円~20000円前後、アオジタトカゲは10000~30000円前後、オニプレートトカゲは5,000円~10000円前後、ヒナタヨロイトカゲは5000円~10000円前後、ニホンカナヘビは1000円程度、ローソンアゴヒゲトカゲは10000~30000円前後、オニプレートトカゲは5000円〜8000円前後、ニホントカゲは1000円程度となっています。

獣医師監修

本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。

この記事の執筆者 / 監修者

獣医師もも
獣医師もも
北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」 を立ち上げ、日々ブログを更新しています。

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