カンガルーKangaroo
カテゴリ | 大きい動物 |
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種類 | カンガルー |
英語表記 | Kangaroo |
大きさ | 25~160cm |
重さ | 0.5~85㎏ |
平均寿命 | 10~20年前後 |
カンガルーの特徴
カンガルーと一口に言ってもその種類は多く、体長が小型の25cmサイズの種から大型の160cmになる種まで様々です。体重も0.5㎏しかないものから85㎏に達するものまで、非常に多様です。毛色も赤っぽい茶色、灰色、黄色っぽい茶色、黒色など多くのバリエーションが存在します。同じ種内であっても年齢や季節によって毛色が変化する場合もあるようです。生物学上の違いはないものの、平均的な大きさで区別することもあり、この場合は小型(体長~75㎝、体重~25㎏)をワラビー、中型(体長75㎝~115㎝)をワラルー、大型(体長115㎝~)をカンガルーと呼び分けるようです。お腹の育児嚢(いくじのう)という袋で子育てをする点や、非常に筋肉の発達した後ろ足、太くて長い尻尾、跳躍による高速移動など多くの特徴をもつ動物です。10~20頭の群れで行動し、オス1頭に対して複数のメスで子どもを作ることが知られています。
カンガルーの性格
野生や動物園にいるイメージの強いカンガルーですが、日本でもペットとして飼える種が存在します。ダマワラビー、パルマワラビー、ダマヤブワラビー、ベネットワラビーの4種で、いずれも体重10㎏以下の小型のカンガルーです。小型とは言っても、飼育可能なカンガルーの中で最大種であるベネットワラビーは体長100cmにもなりますから、日本の一般的な家庭ではかなり持て余すサイズ感であることは確かです。犬や猫のようにペットとして品種改良されてきた動物ではないため、性格は基本的に臆病で警戒心が強く、人に馴れることもあまりありません。オスの場合は発情期に攻撃性が高まることが知られています。
カンガルーの飼い方
ペットとして飼育できるワラビーは青草、牧草、ペレット、ヘイキューブの他にりんごやみかんなどの果物もエサとして与えることができます。ただし口腔内があまり頑丈ではなくすぐに傷ついてしまうので、とげのあるものや尖ったものは与えないようにしましょう。食事量は個体差があり、また季節によっても変動するため、1日に平均何キロ食べるのか、はっきり決まっているわけではないようです。好奇心の旺盛な生き物ですので、いたずらで壊されたら困るものや口に入れると害のあるものは、手の届かないところに仕舞ったりや立ち入り禁止のエリアを作りそこに隠しておくようにしましょう。温かい地域にすむ動物ですので寒さが苦手です。1年を通して25~32度に保てる環境を用意しましょう。また、高い跳躍力を発揮できるように、飼育場所は広さと高さを十分に備えた空間である必要があります。ワラビーはペットとして一般的ではありませんので、通常の動物病院では診察できない場合がほとんどです。いざというときに慌てないよう、ワラビーを受診させることが出来る病院を事前に調べておくようにしましょう。
カンガルーの歴史・起源・生態
太い尻尾でバランスを取りながら、発達した後ろ足で跳躍し素早い速度で移動することが可能です。大型のカンガルーでは時速70㎞ほどのスピードを出すこともあるようです。この脚力によるキックは尻尾で体を支えながらの前蹴りで、人間が受けた場合には内臓破裂しかねないほどの威力があります。場合によっては、足だけではなく手も器用に使うことも知られています。発情期にはオス同士で両手を繰り出し、ボクシングのように殴り合いを行います。オーストラリア大陸、タスマニア島、ニューギニア島というごく限られた生息域にも関わらず世界中の多くの動物園で飼育され観察することが出来る人気の高い動物です。しかし野性のカンガルーが生息する地域では「かわいい」「格好良い」だけでは済まない被害に悩まされる場合もあります。それは、道路を走行する自動車との衝突事故です。車並みのスピードで走り、かつ後退することが出来ないカンガルーは、道路脇が柵などで整備されていない田舎などで車との衝突を起こし、死亡する事故が頻発しています。近年は個体数が増え、気候変動などにより生息域が人間の近くにまで進出しているため、人間や農業が被る被害も増え、対応に苦慮する場合も多いようです。
カンガルーの気を付けたい病気
カンガルー病、腸炎
カンガルーの一口メモ
「カンガルー」はオーストラリアのグーグ・イミディル族の言葉でクロカンガルーを示す「gangurru(跳ぶもの)」が変化した言葉だと考えられています。名前の由来に関して少し前までは「西洋人が初めてオーストラリア大陸に上陸した際にカンガルーを指してあれはなんという動物か、と尋ねたところ現地人は西洋人の言葉を理解できなかったため、現地語で『分からない(私は知らない)=カンガルー』と答えたため、これが動物の名前だと誤解され通称となった」といった説がありましたが、現在これは俗説だとされています。
獣医師監修
本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。
この記事の執筆者 / 監修者
- 獣医師もも
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北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」 を立ち上げ、日々ブログを更新しています。
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