トナカイreindeer

カテゴリ | 大きい動物 |
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種類 | トナカイ |
英語表記 | reindeer |
大きさ | オス180~210㎝ メス150~200㎝ |
重さ | オス160~180㎏ メス80~120㎏ |
平均寿命 | 野生で10〜15年、飼育下で20年 |
トナカイの特徴
トナカイはシカ科に属する北方の大型草食動物で、北極圏や亜寒帯のツンドラ、タイガ地帯に広く分布しています。
主に北欧、シベリア、アラスカ、カナダ、グリーンランドに生息し、野生の個体群と家畜化された群れが存在します。体長はおよそ1.5〜2m、肩高は1〜1.2m、体重は80〜180kgほどで、オス・メスともに立派な角を持つ唯一のシカ科動物です。
特にオスの角は枝分かれが多く、最大で1メートルを超え、重量は10kgに達することもあります。角は毎年生え替わり、オスは秋の繁殖期後に、メスは出産後に落角します。寒冷地に適応した厚い二層の毛皮は空気を多く含み、高い断熱性が特徴です。
また、四季に応じて変化する大きな蹄は、夏は湿地での浮力を、冬は雪上でのグリップ力を発揮します。
寿命は野生で10〜15年、飼育下では20年近く生きることもあり、サンタクロースのそりを引く動物として世界的に親しまれています。
トナカイの性格
トナカイは群れで生活する社交的な性格で、群れの規模は数十頭から数千頭にまで及ぶこともあります。
群れの中では警戒心が強く、外敵から身を守るために常に動き続けますが、人間が管理する環境に慣れると穏やかで従順な一面を見せます。
飼育下では人に慣れやすく、牧畜や観光用として利用されることもあります。
動物園では同種の仲間と過ごしながら、季節に合わせた食事や運動環境が整えられ、比較的落ち着いた生活を送ります。警戒心の強さは残るものの、群れに安心を感じる性質から、仲間と一緒にいることでストレスが減るとされています。
トナカイの飼い方
飼育下のトナカイには、野生での食性に近い食事が必要です。主食は草や地衣類(特にトナカイコケ)で、補助的に葉、芽、低木の樹皮、牧草、乾草、特製のペレットなどが与えられます。
冬場は消化に優しい高繊維質の餌が重要で、常に新鮮な水も欠かせません。
群れで暮らす習性があるため、複数頭での飼育が望ましいとされます。
広い放牧地や雪上を歩き回れる運動スペースが必要で、足の健康を守るため床材や地面の管理も重要です。換毛期には抜け毛が多く、毛の手入れや体調管理を丁寧に行うことでストレスを軽減できます。
トナカイの歴史・起源・生態
トナカイは数千年前から北方民族にとって重要な家畜であり、移動や狩猟、衣類や食料の供給源として利用されてきました。特にサーミ人やネネツ人など北方の先住民にとって、トナカイは文化的・経済的に不可欠な存在です。
野生個体は現在も北極圏に広く生息し、夏はツンドラ、冬は森林地帯に移動する大規模な季節移動を続けています。
しかし、気候変動や生息地の開発により一部の地域では個体数が減少しており、国際自然保護連合(IUCN)によって保全対象とされています。家畜化されたトナカイは世界中で数百万頭飼育され、北方文化に深く根付いています。
トナカイの気を付けたい病気
寄生虫感染 蹄病 呼吸器疾患 外傷(角同士の争いによる怪我)
トナカイの一口メモ
日本では北海道の「旭山動物園」や東京の「多摩動物公園」などで会うことができます。中にはトナカイソリ体験ができる場所もあります。
トナカイの一番の特徴である角は最大1メートル、重さ10kg以上に達することもあります。野生では北極圏を数百〜千キロ単位で大移動し、地上最大の回遊とも呼ばれます。
また、足音がほとんどしないため、雪原を忍び足で移動することができ、天敵に気付かれにくいという特技があります。また、サンタクロースのお供として全世界で親しまれているトナカイですが、サンタのそりを引くクリスマスのトナカイは、冬に角を残すメス説が有力と言われています。
トナカイのいる動物園
獣医師監修
本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。
この記事の執筆者 / 監修者

- 獣医師ゆう
- 酪農学園大学獣医学群獣医学類卒業。卒業後は二次診療施設を含む複数の動物病院にて勤務。 現在は保護猫活動に力を入れている動物病院において、保護猫を対象として不妊手術や診察をしています。
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