モルモットGuinea pig
カテゴリ | ハムスター |
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種類 | モルモット |
英語表記 | Guinea pig |
大きさ | 20~40cm |
重さ | 700~1200g |
平均寿命 | 5~7年 |
モルモットの特徴
モルモットはテンジクネズミ科テンジクネズミ属の動物です。現在においても掛け合わせにより新しい品種がどんどん生まれています。被毛は白・黒・茶色が主流であり、体全体が単色のものと複数色が混じる2種類が存在し、品種ごとに決まった毛色があるわけではありません。品種は毛質・毛の長さによって区別されており、よく知られている主要な品種は9種です。イングリッシュ(ショート/アメリカン)、クレステッド、アビシニアン、シェルティ、テッセル(テクセル)、スキニーギニアピッグ、レックス(レッキス)、テディ、ぺルビアン(アンゴラ)であり、前述の6種が日本において特に人気の品種です。イングリッシュ(ショート/アメリカン)モルモットは最も有名かつ流通量の多い種であり、ずん胴な体型と首から肩にかけて「クラウン」と呼ばれる盛り上がりがあるのが特徴です。柔らかくなめらかな直毛・短毛で、毛質にはノーマルとサテンの2種が存在します。社交的で初心者におすすめの種とされています。クレステッドモルモットはイングリッシュモルモットによく似ている種であり、ロゼットと呼ばれるつむじ部分が冠毛(クレスト=毛が長めで逆立っており、冠のように見える)になっていることから名付けられました。アビシニアンモルモットは、全身につむじ=ロゼットのある巻き毛の被毛が特徴で、クセの強い硬めの直毛・長毛をしています。シェルティモルモットは、シルクのようななめらかな手触りの直毛・長毛が特徴で、小まめな手入れを必要とするためモルモット飼育に慣れた上級者向けの種です。テッセル(テクセル)は長い被毛が柔らかくカールしており、モップのような見た目をしているのが特徴です。スキニーギニアピッグは無毛で、名前の通り小さなブタを思わせる見た目が特徴です。珍しい品種のため人気があり、購入価格も高騰する傾向にあります。
モルモットの性格
大人しく穏やかで、好奇心旺盛な性格です。野生では被捕食者側であるため警戒心が強く、臆病でもあります。ストレスに弱く、環境が大きく変わった後などは一時的に食事を摂らなくなったり消化不良を起こすこともあります。一般にメスよりもオスの方が甘えん坊な性格の個体が多いとされていますが、多くの種において馴れるまでには時間がかかります。イングリッシュ(ショート/アメリカン)・アビシニアンはモルモットの中でも社交的で人懐っこいため、ペットと積極的なコミュニケーションを取りたい場合にはこれらの品種から選ぶと良いでしょう。それ以外の種でも、ケージの中に手を入れた際に逃げていかない個体は比較的人に馴れるのが早いとされています。モルモットには群れで生活する習性があり、コミュニケーションを取る動物です。そのため、鳴き声の種類が多く、ボディランゲージによっても感情表現することが知られています。特にポップコーンジャンプと呼ばれる独特の跳躍が有名で、これは嬉しい時、嫌なことがあった時のどちらでも見られ、感情が高ぶったときに行うとされています。馴れてきて自分の名前や飼い主のことを覚えると呼びかけに反応したりおやつをねだる仕草を見せるようになりますので、焦らずゆっくりと信頼関係を築いていきましょう。
モルモットの飼い方
飼育スペースであるケージが場所を取らないため、マンション等でも飼育しやすいペットです。野生モルモットは集団生活を行うため多頭飼いも可能ですが、個体毎の健康管理が難しくなるため、初心者の場合にはまずは1匹で飼うことが推奨されます。実はモルモット自体の体臭はほとんどありません。ただ排泄の量が多いため、頻回に掃除が出来ない場合には臭いが気になることもあるかもしれません。また、よく鳴く習性があります。近隣への匂いや音の影響が気になる場合には、ケージを置く部屋に臭気対策・騒音対策を行いましょう。寒暖の差が大きいと体調を崩しやすくなるため、気温は20~24℃・湿度は40~60%を目安に管理し、ケージは直射日光の当たらない風通しの良い場所へ設置しましょう。ストレスに弱いので、人が出入りするドア付近や頻繁に大きな物音がする部屋などは避けましょう。掃除は小まめに行う必要があるため、底部分が引き出せるような掃除しやすい構造のケージがおすすめです。ハムスターほど活発に動くわけではなく、必要な運動量は多くありません。気分転換や好奇心を満たすため、定期的にケージから出して部屋の中を散歩させる程度で十分です。食事は、モルモット専用ペレットやチモシー、野菜を与えましょう。ネズミ科のため雑食のイメージがあるかもしれませんが、モルモットは草食です。人間の食べ物を不用意に与えると、腸内細菌の乱れや中毒を引き起こしたり、尿路結石の原因になることもあります。専用フードとして販売されているもの以外を与えることは控え、どうしてもおやつなどでコミュニケーションを取りたい場合には一度ペットショップや動物病院等で確認を取るようにしましょう。
モルモットの歴史・起源・生態
モルモットの祖先は南アメリカ大陸に生息していた野生のテンジクネズミです。乾いた高地で5~10頭の群れを作り、夜行性のため昼間は安全な場所で休んで過ごしています。かつてのインカ帝国では祭事や祝い事の際に食されるご馳走として扱われていました。現代でも南米のアンデス地方では食用肉として飼育されているところもあるようです。対してヨーロッパにおいては、16~17世紀にかけてモルモットの存在が広まりました。ヨーロッパ全土で飼育されるようになって以降は、犬や猫に次ぐ人気のペットとして愛されています。日本にモルモットが初めて持ち込まれたのは1843年とされています。オランダから長崎へ持ち込まれ、明治時代には一般の人々にもペットとして飼育されるまでになっていたようです。
モルモットの気を付けたい病気
不正咬合、胃腸うっ滞、下痢、皮膚炎、尿路結石、乳腺腫瘍、ビタミンC欠乏症、鼻炎、肺炎、
モルモットの一口メモ
モルモットの相場価格は2022年現在5000~10000円前後です。モルモットと並んで人気のネズミ科のペットといえば、より小型のハムスターが挙げられます。大きさ以外にもハムスターとモルモットの違いはいくつも存在します。ハムスターは雑食・前歯だけが伸びる・頬袋がある・尻尾が確認できるという特徴があるのに対し、モルモットは草食・前歯だけではなくすべての歯が伸びる・頬袋なし・外見上尻尾が無いように見える(尾てい骨は存在している)という違いがあります。ミックスが非常に多いため、ペットショップで取り扱われている個体も最も性質が違い品種名が当てられているだけで実はミックスだった、という場合もあるようです。
獣医師監修
本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。
この記事の執筆者 / 監修者
- 獣医師もも
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北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」 を立ち上げ、日々ブログを更新しています。
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