キーウィKiwi
カテゴリ | 鳥 |
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種類 | キーウィ |
英語表記 | Kiwi |
大きさ | 25~45cm |
重さ | 2~3kg |
平均寿命 | 野生では約20年、飼育下では30-40年 |
キーウィの特徴
キーウィは、ニュージーランド固有の飛べない鳥であり、鳥綱・古顎類・キーウィ目キーウィ科キーウィ属に分類されます。キーウィ目は、現在5つの種が確認されていますが、いずれも絶滅の危機に瀕しています。
キーウィはその独特な外見と生態から、他の鳥類とは一線を画しており、鳥類学者や自然愛好者にとって興味深い研究対象となっています。キーウィは非常に小型で丸みを帯びた体型をしています。体長は25〜45センチメートル、体重は2〜3キログラムほどで、雌の方が一般的に大きいです。特徴的なのはその羽毛で、髪の毛のように柔らかく、ふわふわしています。また、飛べないため、翼は極端に退化しており、外見からはほとんど見えません。尾もなく、まるで「羽毛に包まれたサッカーボール」と表現されることもあります。キーウィの顔には、非常に長いくちばしが特徴的で、このくちばしは全長の約3分の1を占めることがあります。くちばしの先端には嗅覚を司る器官があり、地中に隠れた昆虫やミミズを探し出すのに役立ちます。くちばしの先に鼻孔があるのは世界の鳥のうちキーウィだけです。キーウィの目は小さく、視力は非常に弱いですが、鋭い嗅覚と聴覚で夜行性の生活に適応しています。また、キーウィの足は非常に強力で、太くて筋肉質な脚で地面を掘ったり、捕食者から逃れるために素早く走ったりすることができます。
このように、キーウィは独自の進化を遂げ、他の鳥類とは大きく異なる特徴を持っています。
キーウィの性格
キーウィは主に夜行性であり、日中は巣穴や木の根元などで隠れて休むことが多いです。性格的には非常に内向的で警戒心が強く、人間や他の動物に対しては慎重な態度を取ります。そのため、キーウィを自然界で目にするのは非常に稀です。
また、キーウィは一度パートナーを見つけると、一生を通じてその相手と過ごす一夫一妻制をとることで知られています。オスは非常に献身的で、巣作りから卵の孵化までのほとんどの期間を担当します。
キーウィは、自分の縄張りを強く意識しており、他のキーウィや侵入者に対しては、独特の鳴き声や威嚇行動で領域を守ろうとします。このように、キーウィの性格は内向的でありながらも、非常に献身的で縄張り意識が強いのが特徴です。
キーウィの飼い方
キーウィは夜行性であるため、昼間は静かな場所で休息できる環境を提供する必要があります。また、飛べないため、広い地面スペースが必要で、掘りやすい土壌を用意することが推奨されます。食事は主に昆虫、ミミズ、小さな無脊椎動物が中心です。飼育環境では、バランスの取れた食餌として、専用のペレットや栄養補助食品が与えられることがあります。餌を探す本能を刺激するために、食べ物を土に埋めたり隠したりする工夫を行うようです。キーウィは特にストレスに敏感なので、外的要因からの保護や適切な環境温度を維持することが重要です。
キーウィの歴史・起源・生態
キーウィの起源は約6000万年前に遡るとされています。かつては飛ぶ能力を持っていたものの、ニュージーランドに大型の陸上捕食者がいなかったため、次第に飛行能力を失い、地上生活に適応しました。これは、ニュージーランドが大陸から分離して孤立した生態系を形成した結果であり、キーウィはその特異な環境下で独自の進化を遂げたといえます。
キーウィは古代の鳥類と密接な関係があり、彼らの最も近い現存する親戚はオーストラリアのカソワリーやエミューだと考えられていました。しかし最近の遺伝子研究では、むしろニュージーランド固有のモアが最も近いという説が有力です。モアはキーウィ同様、飛べない大型の鳥で、すでに絶滅していますが、遺伝的にキーウィと非常に近い関係にあったとされています。
キーウィはニュージーランドの象徴的な生物であり、国鳥としても有名です。その保護と研究は、地域の生態系や歴史の理解にも深く関わっています。
キーウィの気を付けたい病気
アスペルギルス、鉤虫症、消化器疾患、卵詰まり
キーウィの一口メモ
キーウィは、体のサイズに対して非常に大きな卵を産むことで知られており、この特徴は世界一とされています。キーウィの卵は、雌の体重の約20%に相当するほどの大きさがあります。
例えば、キーウィの体重が約3キログラムである場合、卵の重さは約600グラムにもなります。母体のサイズに対しての卵の比率は、他の鳥類と比較しても異常に大きく、キーウィの体内において卵が非常に多くのスペースを占めるため、卵を産む前にはキーウィが通常の餌を摂取するのが難しくなるほどです。
卵には豊富な栄養が含まれており、孵化したヒナは非常に発達した状態で生まれ、他の多くの鳥類と比べて自立が早いです。ヒナはお腹に卵黄のうを持って生まれるため、親はヒナに餌を与える必要がありません。さらにヒナはすぐに自力で食べ物を探すようになるため、キーウィの育児においては非常に重要な進化的適応とされています。
キーウィに会える動物園はこちらをご覧ください。
獣医師監修
本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。
この記事の執筆者 / 監修者
- 獣医師ニノマユ
- 獣医師免許を取得後、都内動物病院にて小動物臨床に従事。その後はペット損保会社にて保険査定や犬猫~エキゾチックアニマルまでの健康相談業務などを担当しておりました。現在は、動物業界の課題について広く視野を持ちたいという想いでweb業界にて働いています。大学時代は動物行動管理学研究室に所属。一番好きなのは羊で繁殖~出荷を経験しました。
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