ウマ(馬)Horse

ウマ(馬)
カテゴリ 大きい動物
種類 ウマ(馬)
英語表記 Horse
大きさ 体高90cm以下~約190cm※種類によって様々
重さ 約60kg~1t超※種類によって様々
平均寿命 約25年(40年以上生きることもある)

ウマ(馬)の特徴

ウマ(馬)は奇蹄目ウマ科ウマ属の哺乳類で、学名をEquus caballusといいます。ひと口に馬といっても大きさは品種によってまるで違い、肩までの高さ(体高)が147cm以下なら「ポニー」、90cm以下の小さな子は「ミニチュアホース」と呼ばれます。競馬でおなじみのサラブレッドは、体高約160~170cm、体重約450~500kgほど。ばんえい競馬で重いソリを引く大型の馬になると、体重は800~1,000kgにもなります。
顔の横についた目のおかげで、視野はなんと約350度。首を動かさなくても、ほぼぐるりと周りを見渡せるんです。ただ、両目で同時に見える範囲は狭いので、距離をつかむのは少し苦手です。
お腹のつくりにも特徴があり、牛とは違って反芻はせず、1つの胃と長い盲腸で草の繊維を発酵させて消化しています。
人と同じように全身で汗をかいて体温を調節できるのも、馬の特徴のひとつです。
毛色もいろいろで、サラブレッドでは栗毛、栃栗毛、鹿毛、黒鹿毛、青鹿毛、青毛、芦毛、白毛の8種類に分けられています。

ウマ(馬)の性格

馬は群れで暮らす、とても社会性の強い動物です。仲間と離ればなれになるのは苦手で、群れの中でお互いの関係を築きながら暮らしています。
もともとは肉食動物に狙われる側の草食動物。そのため警戒心が強く、ちょっと臆病なところがあります。びっくりしたときはまず逃げようとし、逃げ場がないと蹴ったり噛んだりして身を守ろうとします。真後ろは目が届きにくい場所なので、後ろから急に近づくと驚かせてしまうんです。
一方で、馬はとても物覚えがいい動物でもあります。ある研究では、覚えた課題を22か月たってもきちんと覚えていたそうです。人と過ごした経験もよく覚えていて、その後の人への反応が変わるといわれています。毎日の接し方が、そのまま信頼関係につながっていくんですね。

ウマ(馬)の飼い方

馬は個人でも飼うことができますが、法律上は「家畜」の扱いになります。愛玩目的で1頭だけ飼う場合でも、家畜伝染病予防法にもとづいて、毎年2月1日時点の頭数などを家畜保健衛生所へ報告しなければなりません。馬向けの「飼養衛生管理基準」を守る必要もあります。
体が大きいぶん、馬房や運動できる広い場所も必要です。そこで、乗馬クラブなどに馬を預けて世話をお願いする「預託」という方法を選ぶ人もいます。
ごはんは乾草などの粗飼料がメインで、量の目安は1日に体重の1.5~2%ほど。粗飼料が少なすぎると、疝痛や胃潰瘍につながることもあります。水は体重500kgの馬で1日約30~50リットルが目安とされ、暑い日や運動のあとはもっと必要になります。
毎日の手入れでは、ブラッシングで汚れや抜け毛を落とすほか、蹄の裏に詰まった泥や石をかき出す「裏掘り」も欠かせません。蹄は伸び続けるので、装蹄師さんに削蹄や蹄鉄の付け替えをお願いするのも、定期的なお世話のひとつです。

ウマ(馬)の歴史・起源・生態

いま世界中にいる家畜の馬のルーツは、ロシア南西部のヴォルガ川・ドン川の下流域にあると考えられています。2021年に科学誌『Nature』で発表された研究では、各地で見つかった古代の馬273頭分のDNAが調べられました。その結果、この地域で家畜化された馬が、約4200年前から乗馬や戦車とともにユーラシアへ広がり、約500年のうちに各地の馬と入れ替わった可能性があるそうです。
日本はというと、3世紀の『魏志倭人伝』には馬はいないと記されています。馬が朝鮮半島から渡ってきたのは、4世紀から5世紀にかけてのこと。古墳時代には馬の形の埴輪や豪華な馬具が古墳に納められ、各地に牧場も作られました。
日本在来馬として今も残っているのは、北海道和種(道産子)、木曽馬、野間馬、対州馬、御崎馬、トカラ馬、宮古馬、与那国馬の8品種です。ただ、戦前の品種改良や戦後の農作業の機械化で数は大きく減り、今は保存会などが守り続けています。
ちなみに、馬の睡眠時間は1日2.5~5時間ほどと意外に短め。脚の関節を固定する仕組みがあるので立ったまま眠れますが、ぐっすり眠るときはちゃんと横になります。

ウマ(馬)の気を付けたい病気

疝痛、蹄葉炎、馬インフルエンザ、馬伝染性貧血、日本脳炎、熱中症

ウマ(馬)の一口メモ

2026年は「丙午(ひのえうま)」の年。十二支の「午(うま)」は、昔から時刻や方角を表すのにも使われてきました。お昼の12時を「正午」、その前後を「午前」「午後」と呼ぶのは、昼の12時ごろが「午の刻」にあたるからです。北と南を結ぶ「子午線」も、北を表す「子(ね)」と南を表す「午」を組み合わせた言葉です。
神社で願い事を書く「絵馬」も、じつは馬と関係があります。昔は、雨を願うときは黒い馬、晴れを願うときは白い馬を神様に納める習わしがありました。とはいえ生きた馬を納めるのは大変なので、木や板に描いた馬で代わりにするようになったのが絵馬の始まりなんだとか。
もうひとつ意外なのは、馬がほとんど吐けないことです。胃の入口の筋肉がとても強いためで、胃にガスや食べ物がたまると重い疝痛につながることもあります。毎日のごはんの管理は、馬の健康を守るうえで欠かせません。

獣医師監修

本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。

この記事の執筆者 / 監修者

獣医師ニノマユ
獣医師ニノマユ
獣医師免許を取得後、都内動物病院にて小動物臨床に従事。その後はペット損保会社にて保険査定や犬猫~エキゾチックアニマルまでの健康相談業務などを担当しておりました。現在は、動物業界の課題について広く視野を持ちたいという想いでweb業界にて働いています。大学時代は動物行動管理学研究室に所属。一番好きなのは羊で繁殖~出荷を経験しました。

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